ドルアーガの塔

本レビューで対象とする精通度:★★★★☆

(本作を除く各ゲームに精通)

所要時間:約4分(最低限) or 約25分(たっぷり) or 約31分(全て)

 

注釈の注釈

「専門用語(注1A)」(本文)

本文で↑を押すと注釈を読めます。

注釈を読んでから、もう一度

「専門用語(注1A)」:注釈

↑を押すと、本文に戻れます。では下の本文を、どうぞ。

 

概要

初代ドラクエが出る数年前より、ゼビウスで名声を得た遠藤雅伸はRPGに惹かれていたゲームクリエイターの一人でした。

高価なPCで遊ぶ物だった難解なRPGを旧ナムコの元、3部作のアーケードゲームとして作り始めます。(「ゲームの流儀」47,48P)

最初の第2部は「カイ(注1A)」が多彩なアイテムで戦い広大なダンジョンを制す、アクションRPGでした。(「ドルアーガ40 I」3〜40P)

それが上司の目に留まるも、純粋なアクションゲームすら未成熟かつRPGへの導線がなかった以上、時期尚早の代物でした。

更にマッピー基板の在庫処分という新たな使命を受け、改めて大幅に簡略化された第1部が発売されました。(「同 IV」P258,285)

簡略化と言っても一筋縄では、いかないRPG要素を盛り込んだ、その迷路アクションゲームこそ「ドルアーガの塔(注1B)」です。

アーケードに続き翌年のファミコン版も大ヒットし日本にもファンタジー旋風、ドラクエ旋風、RPG旋風を巻き起こす事となるのです。

↓カイは救いの騎士を待っていた…
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注1A)カイ:一連の物語のヒロイン。試作時点では名前がなく2つのドット絵はスラっとした印象。(「同 I」44,77,111P、「同 IV」257P)

(注1B)ドルアーガの塔:本レビューで解説。アトラクトデモで一部、語られたストーリーの詳細も初めから構想ずみ。(「同 I」157P)

 

目次

最低限の文章で済ませたい方には「」の項目のみ、たっぷり読みたい方には「」の項目も追加で読んで頂ければ幸いです。

それらを読んでもなお飽き足らないのであれば、ぜひ末尾が空欄の項目も読んで下さい。

1.概要

目次より先に読んで頂いた項目です。

2.宝箱を知らないなりの楽しみ ☆

宝箱や序盤フロアの作りから、いかにプレイヤー層の棲み分けが図られているか考察します。

3.コンピューターゲームとの真剣勝負 ☆

一寸先は闇の極悪ぶりと、それに意識やテクニックで対抗できる本作の作風を考察します。

4.想像力を掻き立てる世界観 ☆

いかに本作を通して想像力を搔き立てられるか考察します。

5.アーケード復刻版について ☆

今Switch等で遊べるアーケード復刻版ソフトの特徴を解説します。

6.ファミコン版について ☆

同じくSwitch等で別に出ているファミコン版の特徴と、その復刻版を解説します。

7.まとめ ★

これまでの解説から、本作がどんなゲームで、どんな良さがあって、どんな方に向いているかを解説します。

8.思い出話

文字通り、本作に関する、個人的な思い出話です。

9.こちらもあわせてどうぞ

本ページと何かしらの関連性や共通点を持つコンテンツを3つ紹介します。あと掲示板もどうぞ。

10.最後に

本ページについての、あとがきです。

 

2/10 宝箱を知らないなりの楽しみ ☆

「ドルアーガの塔(注2Aa)」と言えば真っ先に理不尽な宝箱が挙げられましょうが、むしろ初めての方こそ宝箱を忘れるべきです。

基本の目的は時間内に鍵を取り扉へ行く事です。行く手を「スライム(注2Ba)」など邪魔な敵が阻むなら、剣で刺して倒せます。

この面白さは多岐に渡ります。まずスタート位置、鍵、扉、敵の場所が毎回、異なるのでアドリブ性の高いプレイが楽しめます。

対して同じフロアなら迷路の形そのものは全く同じなので、要所で覚えれば瞬時の最適なルート判断に大きな助けとなります。

敵との戦闘でも慌てれば即やられ、待てば時間切れからの絶望。このジレンマを踏まえた上での決断やリスク対策が熱いです。

サウンドも、その熱さを際立たせる一因です。雄大な音楽も、さる事ながら足音や戦闘、取得など効果音も外連味あり爽快です。

これだけでもプリミティブな面白さを存分に味わえるのに何故か出たり出なかったりする宝箱で面白さは、うなぎ上りとなりました。

↓最弱が最も恐ろしい…某マンガを予言していた?
 

未だ語り草の理不尽な宝箱とて序盤では新登場の敵を倒す、ステージ端に来て戻る等、自然と満たす可能性のある条件です。

その効果も回数制限で壁の破壊、移動速度アップ、実質的な「残機(注2Ca)」増加、「ゴースト(注2Da)」可視化など有難い物です。

特に移動速度アップは別のゲームの様に快適となる、ほぼ必須アイテムですが、むしろ初心者は取らずに進むべきと言えます。

何故なら「ナイト(注2Ea)」「マジシャン(注2Fa)」相手の基本的な、いなし方を覚えるには遅い移動の方が好都合である為です。

ナイトを背後から刺して高威力。遅い移動でマジシャン出現も遅く、停止と発進のタイミングや安全地帯の見極めが、より簡単に。

何なら5面の宝箱の条件は遅い移動の方が自然と満たし易く、それが後に強い剣となる点にロマンを感じられないでしょうか?

勿論、最初から移動速度アップありでも良いですが一度は、なしで6面クリアすると、あるいは何かが変わるかも知れません。

この様に宝箱を知らなくても運よく移動速度アップを取れた場合は勿論そうでない場合でも、各々に異なる楽しみがあるのです。

↓安全地帯(壁と壁の繋ぎ目)を制する者はゲームを制す。
 

さすがに6面クリア後は遅い移動では厳しいですが理論上、全く宝箱を知らなくても取れなくても19面までのクリアは可能です。

むしろ知らない方がクリアし易い、とも言えます。何故なら一部の宝箱を取れるかが運任せでゲームオーバーになり得る為です。

その割に、そうして得られる宝箱に限って19面までなら別に、あっても無くても変わりません。これで挫折した方も居るのでは?

一方、宝箱を知らなければ、さっさと鍵→扉へ向かうだけなので宝箱に費やす労力が不要となり、それだけ安全が見込まれます。

全60面中19面となると少なそうですが時間にして15分ほどです。100円3分が基準の界隈としては長い部類でしょう。[ソース元1]

こうした観点はゲーム下手なナムコ創業者が1面の宝箱を出し、壁を壊して楽しんだ逸話からも伺えます。(「ゲームの流儀」49P)

そんなノリで満足したであろうカジュアル層と、なお飽き足らず未知の宝箱、禁断の領域に魅せられしコア層の共存。[ソース元1]

時に物議を醸す難易度選択に頼る事なく、同じ事を「ドルアーガの塔(注2Ab)」は宝箱ひとつで実現したのです。[ソース元1] [同2]

↓来ちゃダメと言われて従う?よけい来たくなる?
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注2Aa)ドルアーガの塔:本レビューで解説。開始から1分ほどで触れると、やられる赤と青の玉が低速、高速で移動し続ける。

(注2Ab)ドルアーガの塔:上記2Aaを参照。移動速度アップが出る面は9→4→2と変遷?(「ドルアーガ40 I」165,167P) [ソース元1]

 

(注2Ba)スライム:ゲル状の物質が由来の魔物。最弱の黄緑は、あまり動かず倒し易い反面、時間稼ぎや不意打ちが意外と厄介。

 

(注2Ca)残機:プレイヤーが、やられても良い回数。ポーションのうち3面の物だけ取ると1回だけ、やられても残機が減らない。

 

(注2Da)ゴースト:亡霊。迷路を直進やカーブ、ワープしつつ呪文を連射。呪文が当たらず剣が当たるギリギリの位置を見極めよ。

 

(注2Ea)ナイト:騎士。剣ひと突きでは倒せず何回か交差する必要あり。序盤の黒には上手く背後を突けないと、やられる事も。

 

(注2Fa)マジシャン:魔術師。どこからともなく現れ呪文を放つ。剣を構えず正面か、構えて左で呪文を受ければ無傷で済む。

 

3/10 コンピューターゲームとの真剣勝負 ☆

「ドルアーガの塔(注3Aa)」と言えば理不尽な宝箱でしょうが、なら宝箱さえ分かれば楽か?と言うと全く、そんな事はありません。

まず1面からして運が悪ければ絶対に1回やられる可能性があります。やられず宝箱を取りクリア出来たら奇跡だと喜びましょう。

他にも呪文を防げと言うのに、ちっとも撃って来ず時間切れ。待てと言うので待っていたら、いきなり敵に襲われて、やられて。

特定の敵以外を倒すな、指定された順番どおり倒せと言うのに、その倒しちゃいけない敵が邪魔。と言うか平気で重なってる…。

1プレイで与えられる「残機(注3Ba)」に対して運任せの極悪ステージは、その倍以上あるので1〜2回のコンティニューが前提です。

そうでなくても僅かな操作ミスや注意散漫で簡単に、やられるゲームで1コインクリアなど目指して神経を、すり減らそう物なら。

プレイヤー自身が「ドルアーガ(注3Ca)」以上の悪魔となり兼ねません。そもそも1コインクリアなど想定外なのです。[ソース元1]

↓幸いコンティニューを繰り返せば、じき当たりを引ける。
 

理不尽な宝箱も含め、この様な作りとなった理由は、1回の回転率を上げゲーセンに儲けさせる為です。(「ゲームの流儀」48P)

当時のミディ筐体ゲームでは「残機(注3Bb)」が尽きる前に、全面クリアでゲーム終了となる事はタブーとされました。[ソース元1]

ブロック崩しゲームに続きインベーダーでも導入され、それが社会現象の爆発的ヒットを遂げた影響だと思われます。[ソース元1]

しかし、この時点で既に開発者の想定した1回3分を遥かに超える、1時間も遊ぶ凄腕プレイヤーが続出しました。[ソース元1(37P)]

後のゼビウスでも隠れキャラ等がプレイヤーを魅了する反面、回転率は悪化し失敗作とされました。(「アーケード未発売2」17P)

そこで「ドルアーガの塔(注3Ab)」では、隠れキャラの要素を理不尽な宝箱として発展させたのです。(「ドルアーガ40 I」81P)

その結果、1つの面の攻略に1万円を費やすプレイヤーも現れる等、狙い通り魅了とゲーセンの儲けが直結しました。[ソース元1]

更にタブーを破り基本的に1時間でゲーム終了とし、かつ運やコンティニューを前提とした極悪さで回転率アップを図ったのです。

↓だが宝箱を知らずとも15分ほど遊べるのは前述した通り。
 

その一方で、たとえ運が悪く絶望的な状況であっても、多岐に渡る意識やテクニックで対抗できるだけの余地も残されています。

普通にプレイすると「スライム(注3Da)」に返り討ちにされ、時間差で次々と現れる「マジシャン(注3Ea)」に翻弄された挙句やられ。

ならばと慎重に進もうにも「ナイト(注3Fa)」等に邪魔されて、やられ。「ウィルオーウィスプ(注3Ga)」等どうすんの、と思うでしょう。

そこで大事なのは安全地帯、つまり壁と壁の繋ぎ目に立つ事の意識と、道路の信号を待つが如く「慌てない」事の意識です。

緑マジシャンの炎には待たされイライラさせられるでしょうが実は、これらの意識をプレイヤーに叩き込む鬼教官でもあるのです。

余裕があれば安全を確保してウィスプの観察も良いでしょう。その上で必要な壁を壊し封印か逆に壊さず、やり過ごせます。

他にも敢えて敵に壁を壊させる、迷路を活かしたナイト等の誘導や回避そして、いざとなれば剣を構えたまま緊急回避などなど。

一寸先は闇の極悪なコンピューターゲームと、それを意識やテクニックで捻じ伏せるプレイヤーの、忖度なき真剣勝負なのです。

↓勝負は時の運だが果たして、それだけだろうか?
 

とは言え、それが全60面、およそ1時間も続くとなると、さすがの歴戦のプレイヤーとてモチベーションを保つ事は難しいでしょう。

そこでモチベーションを保ち、疲れてきたプレイヤーの戦いを後押しするのが、宝箱による「ギル(注3Ha)」自身の強化です。

主な強化ポイントは壊せる壁の回数、移動や抜刀の速度、敵などの可視化、剣の威力、盾の効果範囲、そして炎の無効化です。

中でも爽快感を感じられるのは18面、26面、29面でしょう。それぞれ威力2倍、抜刀速度アップ、ほぼ無限に壁を壊せる効果です。

それまで手こずった強敵を簡単に倒せ、攻守や壁の破壊がスムーズとなり、重機関車の如くノンストップで壁を壊しまくれます。

それを象徴するかのように画面下のアイテム欄が賑やかとなり、かつギルの外見も強そうに変化する等、視覚効果も大きいです。

ただ辛く理不尽なムチだけでない、こうした御褒美のアメがあるからこそ数多のプレイヤーは真剣勝負を勝ち抜いて来られました。

そして基礎からの序盤、強化と面白さが鰻登りの中盤、終盤の果ての完結…そんな新たな「RPG」を世に広める事となるのです。

↓完全武装(フルアーマー)ギルは一人の軍隊(ワンマンアーミー)だ!
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注3Aa)ドルアーガの塔:本レビューで解説。シンプルかつ洗練された操作性ゆえに融通の効かなさが、後年の複雑化を招いた。

(注3Ab)ドルアーガの塔:上記3Aaを参照。なお実際は凄腕プレイヤーが、ある手順を踏めばゲーム終了を避けて遊べてしまった。

 

(注3Ba)残機:プレイヤーが、やられても良い回数。初期設定では2あり、スコア5万点で1増えるが全60面に対して全く心もとない。

(注3Bb)残機:上記3Baを参照。ゼビウスでは最大255?貯まるのもあってか、2週間で1回6時間も遊ばれる事態に。[ソース元1]

 

(注3Ca)ドルアーガ:本作の実質的なラスボス。本作では平和を、もたらす魔法の杖を奪い物語のヒロインを石にした悪魔だが…?

 

(注3Da)スライム:ゲル状の物質が由来の魔物。無敵の突進だけでなく、画面の内外から放たれる呪文にも警戒しつつ近付こう。

 

(注3Ea)マジシャン:魔術師。どこからともなく現れ呪文を放つ。緑のソーサラーが放つ炎は剣を2〜3回、振った頃に消え始める。

 

(注3Fa)ナイト:騎士。硬くプレイヤー追尾を活かした連携が特に厄介。壁に向かい歩き続ければ引き剝がせるかも?[ソース元1]

 

(注3Ga)ウィルオーウィスプ:火の玉。中盤から常駐する事もあり、特に青の軌道を覚えて対策を練らねば安定したクリアは困難。

 

(注3Ha)ギル:本作の主人公。ドット絵は15のパーツで構成、色変えや透明化で表現。(「ドルアーガ40 I」118,119P) [ソース元1]

 

4/10 想像力を掻き立てる世界観 ☆

ガンダムやイデオンの影響からゼビウスで深いSFの世界観を作り込んだ自称ミーハーの遠藤雅伸。(「ゲームの流儀」36,44,47P)

映画E.T.でD&Dを知ったのを機にファンタジーやRPGに傾倒し、その中からバビロニア神話をチョイスします。[ソース元1] [同2]

「ドルアーガの塔(注4Aa)」としての企画書の時点で「バビロニアンキャッスル」なる構想が記されました。(「ドルアーガ40 I」81P)

併せて物語の重要な設定も記しつつゲームでは、あえて最小限の情報に留めた点は英断と言えましょう。(「同 I」83〜88,157P)

なおデザイン自体は純日本産でデザイナーはリアル調を推しましたが選ばれたのはデフォルメ調でした。(「同 I」 134〜155,145P)

その魅力を凝縮したアメコミ風のポスター、とりわけ「カイ(注4Ba)」の可憐さがプレイヤーを大きく魅了しました。(「同 IV」 1P)

以後10年に渡る壮大なサーガと、その後の遠藤氏の手を離れた数多くの新作は、魅力的な構想とデザインあっての物でしょう。

↓クオックスの炎も後世に貢献した筈。
 

その原点たる「ドルアーガの塔(注4Ab)」の敵キャラや宝箱から、公式にない設定を自然と想像した方も居るかも知れません。

個人的には「ナイト(注4Ca)」のうち赤が最強なのに全く宝箱に関わらず、かつ最終防衛ラインを任されない点に注目です。

少なくとも企画書によると、ナイトの黒と鏡は「ドルアーガ(注4Da)」の手により作られた、との事です。(「ドルアーガ40 I」87,88P)

ならば最強の赤には、それなりのポジションを用意されて然るべき筈なのに僕の知る限り、そうでない理由は語られていません。

そこで、この赤には魔力を込め過ぎてしまいドルアーガのコントロールから外れて暴走状態なので、重役から外されたのでは?

とか、前述の設定をも無視するならドルアーガに謀反を企てた結果、その制裁として知能を奪われ、やはり外されたのでは?

元ネタの1つはジオングなので、それ繋がりでザク、赤…赤い彗星!?とか、そんな想像力を掻き立てられる訳です。[ソース元1]

他にも「マジシャン(注4Ea)」「ゴースト(注4Fa)」とで色が違う理由やドラマなどを、あえて想像してみるのも乙な物でしょう。

↓異種族だろうと有能なら優遇する一面もあるかも。
 

そんな想像のうち少なくとも2つ、開発者よって触れられました。1つは「サファイアメイス(注4Ga)」です。(「ドルアーガ40 IV」265P)

この対となる「ルビーメイス(注4Ha)」は赤色で、「ドルアーガ(注4Db)」の魔力の源との裏設定があります。[ソース元1]

では、なぜ青のサファイアに効果がない?青い色は主人公サイド、つまり正義の色なので悪者には使えなかったのでは?と。

もう1つは作曲者・小沢純子によるドルアーガへの解釈違いです。小沢氏が初めて目にしたのはドット絵でした。(「同 IV」263P)

曰く、クルクルと回っていて強そうでなく軽いイメージ。オズの魔法使いみたく怖そうに見えて実は気弱?なんて深く美しいんだ!

と感動して出来上がった曲がイシターのテーマなのです。なお、ひと言で却下され改めて本来の意図どおりの曲が作られました。

言い換えれば、もし小沢氏が最初にドルアーガを正しく解釈していたらイシターのテーマは生まれなかったかも知れないのです。

そんなこんなで刺激した次世代の創作意欲が本家にも影響を与え、それが次世代に…その循環は、ずっと続きます。[ソース元1]

↓これがドルアーガのドット絵。他者からも回ってると弄られた。
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注4Aa)ドルアーガの塔:本レビューで解説。イシターの復活ポスターに「BABYLONIAN CASTLE EPISODE II」と記載。[ソース元1]

(注4Ab)ドルアーガの塔:上記4Aaを参照。ゼビウスに続き必要な敵だけ倒せば良い作風から、遠藤雅伸の考え方が伺えるか。

 

(注4Ba)カイ:一連の物語のヒロイン。第2部「イシターの凱旋(仮)」で主人公となる事は初めから構想ずみ。(「ドルアーガ40 I」97P)

 

(注4Ca)ナイト:騎士。最終防衛ラインの59面を任されるのは3番目に強い茶色基調のハイパーで、素早い特別なハイパーも登場。

 

(注4Da)ドルアーガ:本作の実質的なラスボス。実質とあるのは奴を倒しても敵は消滅せず、最後の試練が待ち構えているからだ。

(注4Db)ドルアーガ:上記4Daを参照。初クリア者とされる方はドルアーガのドット絵を見て「ウシ」と形容した。[ソース元1]

 

(注4Ea)マジシャン:魔術師。壁を壊す灰色、最弱の紫、炎を張る緑、壁を貫通する最強の橙が登場。灰色だけ髭がなく若々しい。

 

(注4Fa)ゴースト:亡霊。色指定ミスで壁を壊す紫、最弱の橙、最強の灰色が登場し、不都合により炎はナシ。[ソース元1] [同2]

 

(注4Ga)サファイアメイス:42面で取れる宝箱。只でさえ難しく宝箱を出すのは更に難しいので、取る必要ないのは有難い。

 

(注4Ha)ルビーメイス:57面で取れる宝箱。実際は59面のクオックスを一撃で倒す効果。このクオックスはドルアーガが作ったか?

 

5/10 アーケード復刻版について ☆

2026年現在、Switchなど生産中のゲーム機で元のアーケード復刻版を遊べるソフトはアケアカとSwitchナムコミュージアムです。

たとえ割高だろうと、はじめての方が「ドルアーガの塔(注5Aa)」を遊ぶならアケアカです。その最大の理由は、こだわり設定です。

+ボタン(Switch)でオプションを開きゲーム設定→こだわり→「体力とマトック数と〜」をONにすると、極めて快適に遊べます。

それがなかった時代、宝箱を出せたか確認しに戻るのも一苦労で、壁を壊して良い回数の記憶が必要で、忘れたら遠回り…。

特に前半では「シルバーマトック(注5Ba)」の真価を発揮できないまま、不当に難易度を上げてしまっていた一面もあったのです。

そして宝箱を出すのに敵と重なり体力を消耗させられる場面で、残り体力が分かっていれば…と涙を呑んだ方も居る事でしょう。

そこで前述の選択肢をONにすれば、そうした苦難ともオサラバです。ようやく本来あるべき姿になった、とも言えるのです。

↓ヒント表示で出現する敵まで分かるのは恐らくアケアカだけ、かも。
 

一方、1本でも多くのタイトルを安く買いたい方にはアケアカでなく、Switchナムコミュージアムを買う選択肢もアリと言えましょう。

まず定価3,056円でゲーム11本なので1本あたり約278円です。一方アケアカは838円なので3分の1以下です。[ソース元1] [同2]

加えてアケアカにない売りは壁紙を筆頭に、全体的に見栄えや音に凝っていて見聞きして楽しいUIと、チャレンジモードです。

壁紙のうち1つはポスターと同じなのでアケアカより遊んで高揚する向きもあるかも知れません。無論、黒基調の壁紙もあります。

チャレンジモードとは厳選された11フロアの合計スコアを競う特別なモードで、アケアカの似たモードよりキリ良く終えられます。

その一方、一瞬だけ遅れて鳴る効果音、大きな制約のあるボタンコンフィグ、全体的に遅いUIなど明確な欠点もあります。

ソフトの立ち上げも遅いので11タイトルまとめて遊びたいのか、あくまで「ドルアーガの塔(注5Ab)」が本命かを考えて選びましょう。

PSVita等でも良いならナムコミュージアムVOL.3やPSPナムコミュージアムvol.2を買うと、より深く堪能できるかも知れません。

↓両者でオプションを開くボタンが異なり、変更できない点に注意。
 

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(注5Aa)ドルアーガの塔:本レビューで解説。アケアカはSwitch版よりPS4版の方が低遅延とされるがSwitchでも特に支障はない。

(注5Ab)ドルアーガの塔:上記5Aaを参照。Switchナムコミュージアムにはサウンドテストと言って音楽や効果音を聴ける機能あり。

 

(注5Ba)シルバーマトック:宝箱を取る前に2〜4回、取った後に3〜5回、壁を壊せるが確実に残すには1回、2回しか壊せなかった。

 

6/10 ファミコン版について ☆

元のアーケード版「ドルアーガの塔(注6Aa)」と移植先のファミコン版との大きな違いは迷路の形、及び、劇的に強化された敵です。

まず迷路のサイズはアーケード版の18×9=162ブロックに対しファミコン版は16×7=112と、3割ほど縮小され形も全く異なります。

これにより、どの壁を壊せば近道か分かり易くなった点もあり目的地への移動が早く済み、テンポ向上にも繋がっています。

他にも「シルバーマトック(注6Ba)」の強化や「ウィルオーウィスプ(注6Ca)」のスロー化など、見逃せない改善点も多いです。

その一方で大半の敵が機敏かつ攻撃的となりアーケード感覚では、まず負ける上に迷路の縮小で、やり過ごす事も難しいです。

総じてアーケード版より肉弾戦の緊迫感を強調した作風で、それこそを求めていた方には、むしろアーケード以上にオススメです。

ダウンサイジングと侮るなかれ。裏ドルアーガの塔と、より豪華になったエンディングでボリュームや感動は2倍の力作なのです。

↓強化の一方、耐久力が減り簡単に倒せる様になった敵も。
 

そんなファミコン版を遊べる主なソフトは3つあります。1つ目はSwitchオンライン加入者むけのニンテンドークラッシクスです。

後述のナムコットコレクションよりも倍ちかく起動が早く、巻き戻し機能が洗練されており、「ボタンコンフィグ(注6Da)」も可能です。

一方で画面サイズや音量が、やや小さい点が気になる方や、買い切り派の方には2つ目、ナムコットコレクションが良いです。

1本あたり税込240〜330円と格安で、当時のパッケージやアクリルスタンドを並べたり元の説明書を読んだり出来ます。

この様に付加価値や大きな画面サイズ等に秀でる反面、ゲーム開始までの作業が煩雑で、長時間の巻き戻しが面倒です。

最後にSteamユーザー、英語で良い、付加価値は不要、より安く11本ほしいならナムコミュージアムアーカイブス1にも注目です。

PC次第でニンテンドークラッシクスの次に起動が早く煩雑さも解消され、何よりSteam上のボタンコンフィグは極めて多機能です。

いずれも品質は申し分ないのでSwitchオンライン、画面サイズ、Steamユーザーかつ他のタイトルも遊ぶかが焦点となりましょう。

↓画面フィルターを4通りから選べるのはナムコット等の強み。
 

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(注6Aa)ドルアーガの塔:本レビューで解説。裏では厄介な敵を先に倒すセオリーが封じられ、より原始的な技、知恵、運が必要。

 

(注6Ba)シルバーマトック:ファミコン版では宝箱を取る前に3回、取った後に3回、壁を壊しても良いので実質アーケード版の倍。

 

(注6Ca)ウィルオーウィスプ:火の玉。ファミコン版では移動速度アップした後のプレイヤーと同じ速度なので逃げ易くなった。

 

(注6Da)ボタンコンフィグ:各ボタンの割り当てを変える機能。ニンテンドークラッシクスではZL、ZRボタン以外に自由に割り振れる。

 

7/10 まとめ ★

「ドルアーガの塔(注7A)」は、まだ未成熟だったり導線がなかったりしたアクション、RPG、ファンタジーに新たな道を示しました。

理不尽な宝箱が分からずとも時間内に鍵→扉へ向かい、邪魔な敵を倒すだけでもプリミティブな面白さを味わえる事でしょう。

アドリブ性と学習効果の高さ、待つか強行突破するかの決断、雄大かつ外連味あるサウンド、そして想像力を育む世界観…。

宝箱が分かる度に訪れる一寸先は闇の極悪さを意識やテクニックで捻じ伏せる様は、まるでゲームとの忖度なき真剣勝負です。

それを後押しするのが宝箱による強化です。進む度に鰻登りの強化と面白さの果ての完結…そんな「RPG」を世に広めました。

多少、違うアーケード版とファミコン版いずれもSwitch等で安く手軽に遊べます。今でも何らかの刺激に繋がるかも知れません。

以上より、本作は日本ゲーム史におけるRPGの黎明を知りたい、運を技術で捻じ伏せる真剣勝負をしたい方にオススメです。

↓ピンボケが気になるなら画面フィルターをOFFに。
 

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(注7A)ドルアーガの塔:本レビューで解説。かつてプレイヤー同士が徒党を組み情報の共有、あるいは隠匿を試みた。[ソース元1]

 

8/10 思い出話

幼少期、ナムコミュージアムVOL.3で触れたのが最初ですが2026年現在となっては、そこから数えても30年たつんですよねぇ。

当時、特に熱中した訳ではありませんが、2面で黒以外たおしても意味ねえぞ、とか9面の灰色こわい!的な話を兄と、しました。

全60面クリアに挑戦したのは4〜5年後ですかね。中断セーブがない上に家族の厳しい目もあって、とにかく地獄の一言でした。

そこから逃れたい一心で59面でドルアーガを倒さずに扉へ行ったら…。多分2時間くらい掛けての出来事なので啞然としました。

まあ全く攻略セオリーなど知らない小学生でも全面クリアは出来たので当時としては優しい方かと。コンティニュー回数?聞くな。

余談ですがPS1時代のナムコミュージアムは今でいうメタバースみたいな物で、確か塔と同じくらいの巨大ドルアーガを拝めます。

記憶ではCMでも映ったので、59面では3Dゲームになって、こいつと戦うのかとワクワクしました。子供の想像力って凄いですね。

↓PS1の時は、この画面レイアウトが高嶺の花だった。
 

地獄を見てトラウマだったドルアーガの塔に再度、挑みトラウマを払拭したのは更に25年後、アケアカをセールで買った時です。

昔あまり意識していませんでしたが、ただ剣を構えてスライムを倒すだけの事でも面白いし、何より音が凄いと思いました。

歩く時の「トゥッ」、剣を抜く時の「ぐぉわっ、あおん、チャキッ」、敵を倒す時の「バシッ」…この効果音を作った方は天才なのでは?

変わらず全60面クリアの道は険しかったですが、イシターのテーマを聴きエンディングを迎えると、ああ名作ですなあ、と感激。

初めて攻略サイト様を見て今まで気付かなかったセオリーを知るとメキメキ上達し、遂には1コインクリアを達成した事もあります。

この頃、本サイトを休止し地方初級の勉強をしていたので1面1分で済み、Switch本体で気軽に中断、再開できて助かりました。

勉強の成果か必要な宝箱の出し方を丸暗記できました。迷路や敵、語呂合わせで何とかなるとは全く想像もしませんでしたね。

これで勉強に自信ついたか、2つ受けた筆記試験に合格できました。ドルアーガの塔の、おかげと言っても過言ではないのです。

↓とは言え何度、こんなげーむに…と頭をよぎったか。
 

先人のサイト様でファミコン版の事を知ってから、ナムコミュージアムアーカイブス1で実際に触れたのは20年ちかく後の話です。

その時はロクに遊びませんでしたがアケアカを、やり込んで本レビュー制作が煮詰まったタイミングで本格的に取り組みました。

敵が強い、とは聞いていましたが想像以上ですね。10面でスライムの近くで待ってたら、やられましたよ。2〜3マス空けなくちゃ。

あとクオックス。ギルめがけてズンズン迫り前触れなく炎を吐く様を見て、今までナメててゴメンナサイと真剣にビビりましたね。

一部アーケード感覚で出せない宝箱もあり苦労しましたが他は、ある程度アーケードのノウハウを応用して対抗できました。

裏は何回も気軽にトライできる環境ありきでファミコンソフトとしてのコスパを高めようとした結果なんだな、とクリアして思いました。

ところでアーケードよりファミコンの方が体感では移動速度が速いですが、実際に計った上で実は全く変わらない説を提唱します。

60面でイシターをゴールとして16マス分の時間を計ったら全く同じ6秒48だったのです。どなたか厳密に検証してみませんか?

↓ここからスタートでファミコンの左端からと同じマスになる。
 

 

9/10 こちらもあわせてどうぞ

・イシターの復活

ドルアーガの塔から2年、満を持してリリースされた第2部です。よりRPGらしいキャラの育成やダンジョンの探索が重視されました。

・ダンジョンズ&ドラゴンズ ミスタラ英雄戦記

D&Dにインスパイアされたドルアーガの塔から10年、本家から正式に版権を得たカプコンが制作したベルトフロア2本パックです。

・ミスタードリラーグレート

旧ナムコ発売、基本的に1ボタン斜め操作ナシ、運・技術・思考力のバランスなど、意外と共通点のあるシリーズの続編です。

・VGF掲示板

検索等で来て頂いたついでに、ご意見ご感想などを残して頂けると嬉しいですが、事前に三か条を一読ください。

 

10/10 最後に

「ロケテストもどき」とは本サイトにおいて、ゲリラ的に期間限定で制作途中のコンテンツを公開する事です。

完成後、第3週目の土曜日か末日に正式公開する予定ですが、その前の転載を禁止させて頂いております。ご了承ください。

ドルアーガ40周年こそ逃しましたが今年はナムコミュージアムVOL.3から30周年だからセーフ、という訳で制作に踏み切りました。

いま僕がレビューするからには、あまり他で触れられていないであろう宝箱を意識しないプレイの恩恵を、まず重視しました。

手持ちのソース元を軸としつつも個人的に面白い、分かり易い、書いて楽しいと思った内容や量とのバランス取りに苦労しました。

3/10で回転率と強化の事を書いたのは公開直前です。回転率に至っては間に挟めば、真剣勝負との論点が保たれる、と思って。

チラシ裏(「ドルアーガ40 I」305P)のキャッチコピーの為に「ギル」を注釈しました。それまで手間を省こうと別の単語を用いました。

2026/05/16 正式公開

2026/05/06 ロケテストもどき実施

2026/04/05,30 ロケテストもどき実施

2026/03/15,30 ロケテストもどき実施

2026/02/08 ロケテストもどき実施

2026/01/31 ロケテストもどき実施

 

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