「2024年2月6日 FT新聞 No.4031 掲載」

 

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『これはゲームブックなのですか!?』vol.102

 かなでひびき
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 さてさて、記念すべき101回目も経て、通常運転でっ!
 葉山「ぐへへへっ! まだ祭りは生きてるぜっ!」
 ぬわっ!? 葉山たん再登場!
 まったく。ウチのコーナー乗っ取る気じゃないでしょうねー。
 今回だけですよー。というか、ウチも確かにネタ切れ感がグフングフン。
 というわけで、今回102回目も、葉山海月ことヤマカイと、バーチャル図書委員長かなでひびきでお送りしちゃうよっ!
 では、ヤマカイさん。よろしくどうぞー!

・葉山
「で、今回紹介するのは『ぐわんげ』
 弾幕シューティングの老舗! CAVE社の作品だよ」

・かなで
「うわぁすごい! って、これ弾幕シューティングじゃないですかー!? かなで、ちょっとそう言う『ハタで見ているだけでイライラ棒』なものはちょっと……」

・葉山
「待った! これは本邦初!? 『弾を撃たない』シューティングなんだよ」

 ざっと、ゲームあらすじを解説すると、

 時は室町。
「ぐわんげぐわんげ」
 山から聞こえる、狐ともなんともつかぬ不気味な声。
 その声が「コーンコーン」と聞こえてくるなら、吉報。
「ぐわんげぐわんげ」と聞こえてくるなら、不吉な知らせが……。

 その山の主を見たものは、食われて死。
 人々は、かの主を「ぐわんげ」様とよび、その山「獄門山」の神として崇められるようになった」

・かなで
「えー!? これって、和風ホラーですやん。
 オヤシロサマですやん。
 横溝正史ですやん」

・葉山
「そう。それで、自らに宿らせた式神を使う式神使いが主人公。
 一年の後死んでしまうという、式神の呪いを解くために、この冒険に参加する、ってのがストーリー」

・かなで
「これって、立派なTRPGになりそうなストーリーですやん!」

・葉山
「うん。それで、デザインの井上淳哉先生が、『現在を舞台に、式神に宿られた主人公たちが、眷属との戦いに挑む』っていうマンガ『おとぎ奉り』を描かれている。
 井上先生自体、妖怪にかなり力を注ぎ込んでいる。
 例えば、ゲーム以外にも、映画『妖怪大戦争』ドラマ『大江戸もののけ物語』なんかで、妖怪デザインとして参加されている。
 ラスボス『ぐわんげ様』を始め、一度見たら目に焼き付く、奇抜な、いかにも正統派妖怪に彩られたその世界は必見!

・かなで
「「ローグライクハーフ」シリーズ、『あやかし』、『秋雨の狐』が気に入った方にも、おすすめですぅ!」

・葉山
「で、ゲーム内容は『地形』の概念があるシューティング。
 塀で入り組んだところ。それを無視して弾は飛べない。
 主人公の移動も、道が障害物で区切られていたら、それに沿って移動しなきゃならない。例えば橋があれば、それを無視して川の中にじゃぶじゃぶ突っ込んでいけない」

・かなで
「何か、全方位移動型アクションゲームを彷彿させますよねー」

・葉山
「そこでだ。活躍するのが、式神!
 これは、画面中どこでも制約無視して飛んでいけるスタンドみたいなもので、攻撃にも防御にも要になる」

・かなで
「なるほど。360度死角なし! ですね」

・葉山
「だけど、それは強力な枷でもある。
 式神使用中は、自機の移動速度は目に見えて遅くなる。
 加えて、上下への移動が制限される」

・かなで
「まさに式神の『のろい』ですねー。
 しかも、弾幕までよけなきゃいけないんでしょー?
 敷居が高すぎクン!」

・葉山
「そう。この式神を使いこなすのが熟練が必要。
 一部のマニアには『免許ゲー』と言わしめたほどだ」

・かなで
「じゃあ、ますます、FT新聞を読んでいるような、いえいえ、弾幕ゲーに慣れてない方々には、遠慮したい作品ですやん!」

・葉山
「そこでだ! XBOXモードをプレイしてみよう!
 本作は、XBOXにも移植されているけど、まるで『いっそのこと、その免許を一掃しちゃえ!』ってことで、主人公と式神。独立した方向キーでダイレクトにそれぞれ動かすことができる。
 つまり、画面内に『式神』という照準が出て、それで敵を狙いながら、弾を自由自在に避けていく。そんなゲームになっている。
 式神自体、一種の防弾盾になっているので、テキトーに振り回していても前半ならクリアできる。
 冒頭で触れたけど、「弾を打つ」よりも、「照準合わせ」を重要視しているので、発射ボタン押さなくても、弾は自動的にフルオートにされる。
 この式神をグリングリン動かして、敵を一掃する快楽は、自分がスタンド使いになったような気がする!」

・かなで
「なるほどねー。かくいうかなでも、ヤマカイさんの勧めでやってみたんだけど、1コインクリアできましたもんねー」

・葉山
「ライフ制で、体力回復の機会も多い、というのも『死ににくく』なっている仕様になっているのが嬉しい」

・かなで
「だけど、『適当にやってりゃ全クリアできる』ものでもなく、きっちりと練習がいる難所がある、ってとこがものすごくツボですねー」

・葉山
「うん。で『運よく難所を切り抜けられた』ら、『その場セーブ』で、いつでもベストな状態でやり直せる、というのも、1クレジット全面クリアへの近道だ!
 また、攻略ならココ!

『V.G.F』
http://vgf2.g1.xrea.com/index.htm

 kami-VGFという方がやっておられるサイトなんだけど、ここの「コンテンツ一覧」というところにある『ぐわんげ』を読んでみて!
 段階式攻略法。つまり初心者からのクリアを、手取り足取り、動画と詳細な説明で、細かいところまで攻略をフォローしてあるよ!
 また、『ぐわんげ』に関する、詳細なエッセイもあって、このゲームを攻略するなら、ぜひともお供に!」

 というわけで、ちょっと『ゲームブック』とはジャンルが違う『シューティングゲーム』の紹介でした。
 実際に、敵配置や弾幕、『頭を使って攻略を組み立てる』ところは、本コーナーの趣旨に恥じないものだと思うの。
 見逃せば後悔することウケアイ!

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『ぐわんげ』
 シューティング
 著作・開発:(株)CAVE/(株)ATLUS
 アーケード(1999/7)
 移植 Xbox Live Arcade(2010/09/29) 1,029円
    *2016年9月Xbox One互換機能対応


(追記)
攻略サイト、『V.G.F』は、管理人kami-VGFさまの許可を得て掲載しております。
この場を借りて、深くお礼申し上げます。
(かなでひびき・葉山海月)

 

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