オガタX
本レビューで対象とする精通度:★★★★★
(ロックマンXはじめ各ゲームやアニメ、及び、声優事情に精通)
所要時間:約3分(最低限) or 約7分(たっぷり) or 約10分(全て)
ロックマンXで波動拳を撃った時に「ハドケン!」と声が出ます。これを誰が担当したか2つの説があります。
1つは緒方恵美。それっぽい声質に加え、かつて本人のホームページに記載され、ラジオで発言したとされ長らく信じられました。
もう1つは当時のカプコンの女性社員。コンポーザーSETSUOにより明かされると共に、上記の説は完全否定されました。
しかし、その後も緒方氏はtwitter上でロックマンXを担当したと語る等、結局どちらが本当なのか分からず仕舞いです。
加えて、SETSUO氏の弁解には個人的に不自然な点が見受けられた点もまた、余計な混乱を招く一因でした。
そこで、かつての緒方氏のホームページと、声優のギャラに関して調べられるだけ調べて分かった事を、ここに記します。
なお、結論から言って結局どちらが本当かは不明でした。しかし、どちらを支持するにせよ知っておいて損は無いかと思われます。
↓ロックマンXコレクション1の他、New3DSやミニSFCでも遊べる。
目次
最低限の文章で済ませたい方には「★」の項目のみ、たっぷり読みたい方には「☆」の項目も追加で読んで頂ければ幸いです。
それらを読んでもなお飽き足らないのであれば、ぜひ末尾が空欄の項目も読んで下さい。
目次より先に読んで頂いた項目です。
webアーカイブで緒方氏のホームページを調べた結果を述べます。
ギャラを筆頭に、カプコン側の弁解を考察します。
これまでの解説を、まとめます。
文字通り、本件に関する、個人的な思い出話です。
本ページと何かしらの関連性や共通点を持つコンテンツを3つ紹介します。あと掲示板もどうぞ。
本ページについての、あとがきです。
そもそもロックマンX緒方説は2008年のラジオ『緒方恵美の薔薇色天獄・銀(SILVER)』第12回が発祥、とされます。
しかし今となっては、正規に当時のラジオ音源を聴く手段が無い以上、根拠としては弱いと言わざるを得ません。
そこで、webアーカイブで緒方氏のホームページを巡った結果、ラジオよりハッキリとした形で残されている事が分かりました。
下の画像2枚が、2004年5月20日のwebアーカイブからキャプチャした物です。ラジオより4年も前の話です。
ただ、担当していないPS1のX4も載っており、逆に担当したスタグラ等が載っていない等、100%正確と限らないので参考までに。
↓まずはゲーム、スーパーファミコンと書かれている点が分かる画像。
↓続いて表を拡大、強調した画像。
ご覧の通り、スーファミで出た幽白やセラムンに混じって、ハッキリとタイトル「ロックマンX」、役名「X」と記載されていたのです。
2007年4月から翌年5月までは不明、6月からサイトリニューアルと共に整理・削除されて今に至ります。
逆に言えば3年近くも載っていた事実に加えてラジオで明言されたとなれば、噂でも何でもなく疑えと言う方が無理な話でしょう。
ところが2014年になって、他ならぬロックマンXのコンポーザーSETSUOによって、これは完全に否定される事となります。
要約すると、「隠し要素の中の隠し要素に有名声優を使う訳ない」「もし使ったらPRするし声の加工などしない」との事です。
また、ネットが普及しておらず、アニメかCMか何か別のロックマンXと混じったのが緒方説の原因では、とも付け加えられました。
しかし皮肉にも、この説明が更なる謎や憶測を生む事となるとは、まだ知る由も無かったのです。
↓ちなみに初めての声アテは丸出だめ夫45話の「女」らしい(画像は「vimeo」より引用)。
コンポーザーSETSUOがロックマンX緒方説を否定する際「お金いくら払うねん!」と突っ込みましたが、これには疑問が残ります。
何故なら声優のギャラはランク制と言って、人気や知名度に関係なくデビューから経過した年数で決まる為です。
具体的にはデビューから3年は最低ランクです。そして緒方恵美のデビューからロックマンXの発売までの間隔は1年ほどです。
よって、いくらデビュー直後から人気を博したと言えど最低ランクに過ぎず、さほどギャラは高額でも無かったと考えられます。
ゲームのギャラは諸説ありますが、台詞1文字につき30〜200円の場合、「はどうけん」の5文字なら150〜1000円で済む計算です。
93年当時の相場までは分かりませんが仮に、この計算通りだとするとSETSUO氏が緒方説を否定する根拠としては弱いのです。
むろん本当に、この額なのか、リテイクの回数でギャラが変わるかは不明ですが、「激安やないか」と突っ込まずに居られません。
↓数千万から億単位のゲーム開発に対して漱石1枚以下…(画像は「Wikipedia」より引用)。
加えて、コンポーザーSETSUOが弁解した「ロックマンX」と言うアニメは存在せず、CMナレも別人が担当している点は明らかです。
よって「アニメやCMで緒方恵美が担当→きっとゲームも」等と言った形で発生した噂では無いと断言できます。
一方、担当していないX4も載せる等、緒方氏の側にも落ち度があり信憑性に乏しい、と指摘されると否定しようがありません。
ともあれ事実として挙げられるのは、緒方氏のホームページに「スーファミのゲーム」として3年近く載っていた時期が有った点。
アニメでもCMでも無く、正真正銘「スーファミのゲーム」としてロックマンXが載っていた点です。
それが削除されて都市伝説化し、SETSUO氏が完全否定するも、あくまで緒方氏は譲らず、後に別のスタッフにより改めて否定。
このように泥沼化が過ぎた本件は、片方の主張や伝聞に囚われず、自分で調べ自分で考える事の大切さを説いているのです。
↓余談だがX4で演じた伊藤健太郎は声優の方。
冒頭でも触れましたが、やはりロックマンXの波動拳の声の主は不明でした。しかし今回の調査で実に3つもの発見を遂げました。
1つ、少なくとも2004年5月から2007年3月まで緒方恵美のホームページに「スーファミのゲーム」としてロックマンXが記載された点。
2つ、仮にデビュー間もない当時の緒方氏が担当していた場合、ギャラは僅か1000円以下の可能性が考えられる点。
そして、そもそも当時ロックマンXのアニメは存在せず、CMナレーションも別人が担当した点。
これらはコンポーザーSETSUOが緒方説を否定する際に弁解した内容を、覆すに足る事実である事を意味します。
一方、担当していないX4も載せる等、緒方氏の側にも落ち度があり信憑性に乏しい、と指摘されると否定しようがありません。
このように泥沼化が過ぎた本件は、片方の主張や伝聞に囚われず、自分で調べ自分で考える事の大切さを説いているのです。
↓歴代声優を呼ぶ映像がカプコン3度目の回答か。
以前より小耳に挟んでいましたが、双方の主張に穴がある等、思っていたよりも遥かに複雑でした。
ただ今回、調べてみてネット上で広まっていない情報を、いくつも知る事が出来たので調べた甲斐がありました。
特に、ラジオ以外にも痕跡があると分かった時は、世紀の大発見をしたかの様な感覚で、かなり気分が高揚した物です。
ところで事態を複雑化した緒方恵美の2016年のtwitterのリプでは誰もコンポーザーSETSUOの弁解を指摘していないんですよね。
あるいは「表示できません」は指摘して信者から袋叩きに遭った結果なのでしょうか。いずれにしろ泥沼を象徴するかの様でした。
最近、緒方氏は私塾を開いたそうですが、果たして本件に関して本人にインタビューする勇者が現れるのか気になります。
ゆくゆくは緒方氏とSETSUO氏らカプコンのスタッフが対談し、双方が納得する「真の」真相を明らかにして欲しい物ですね。
↓いま出される情報だけで辿り着くのは難しいかも(画像は「wikipedia」より引用)。
・ロックマンXアニバーサリーコレクション
ロックマンXシリーズのうち、例の初代からX4までの4作を収録したオムニバスです。
・ロックマンゼロコレクション
こちらは正式に緒方恵美が敵キャラを担当した、ロックマンXのスピンオフ作品4作を収録したオムニバスです。
本エッセイで締めくくった内容も書かれている自己啓発本です。
検索等で来て頂いたついでに、ご意見ご感想などを残して頂けると嬉しいですが、事前に三か条を一読ください。
「ロケテストもどき」とは本サイトにおいて、期間限定で制作途中のコンテンツを公開する事です。
ふと気になって調べてみたら、思った以上に発見がありました。これを形にしたくてウズウズした為、急きょ作りました。
googleのライセンスでフィルタリングをした上で画像を引用した為、なかなか目ぼしい画像が見当たらず探すのに苦労しました。
なおギャラに関しては付け焼き刃の知識を並べたに過ぎない為、間違っていたら教えて頂ければ幸いです。
締めくくりに使った内容について、項目1つ割いて書こうか迷いましたが、あまり説教くさくなるのも何なので、今の形となりました。
また緒方恵美の昔のホームページの画像も、観やすい様に数回ほど撮り直しました。その名残がコンテンツ一覧の画像です。
2019/05/17 正式公開
2019/05/06〜07,12〜13 ロケテストもどき実施