必殺2!捕獲術
SD-USB2CUP5

メーカーエアリア
対応機種Windows7ほか
ジャンルキャプチャーボード

 

 

 

 

目次

最低限ここだけでも読んで頂きたい項目や、出来れば合わせて読んで頂きたい項目には、それぞれ末尾に「★」または「☆」が付いています。

それらを読んでもなお飽き足らないのであれば、末尾が空欄の項目も是非読んで下さい。

1.パソコンとUSBケーブル1本の接続でキャプチャー出来ます。 ★

SD-USBCUP5の概要について解説します。

2.インストール時の注意

必ずしもマニュアル通りにいかないインストール。その解決のヒントを一つだけ紹介します。

3.D端子出力時の注意点 ★

D端子を使う際、コンポジット等よりも面倒なところを2点、解説します。

4.ソフトウェアエンコードを選ぶべきか? ☆

低スペックPCで本製品、ひいてはソフトウェアエンコードタイプのキャプボを使う時の注意点を2点、解説します。

5.まとめ ★

これまでの解説を踏まえ、SD-USB2CUP5の良さ、及び、どんな方に向いているかを解説します。

6.思い出話

文字通り、SD-USB2CUP5に関する、個人的な思い出話です。

7.こちらもあわせてどうぞ

本ページと何かしらの関連性や共通点を持つコンテンツを3つ紹介します。あと掲示板もどうぞ。

8.最後に

本ページについての、あとがきです。

 

1/8 パソコンとUSBケーブル1本の接続でキャプチャー出来ます。 ★

「必殺2!捕獲術(以下「CUP5」)」は、Windows系(XP以降)に対応しているキャプチャーボード(以下「キャプボ」)です。

コンポジットとS端子のみ対応した「GV-USB2(以下「GV」)」に次いで初心者向けのキャプボとして、某wikiにて紹介されています。

GVと比べて1000円ほど高く、接続の簡潔さや耐久性も劣る代わりに、D(コンポーネント)端子のD1〜D2出力(480pまで)にも対応しているのが売りです。

つまり、既にD端子ケーブルを所有していれば、GVよりも1〜2ランク上の画質で楽しめるようになるのです。

特に、PSP-2000はD端子にしか対応していないため、2000ユーザーにとっては、このCUP5が初心者向けとしては事実上唯一の選択肢といえましょう。

↓もちろん、コンポジットとS端子も使えるぞ(その場合、画質はGVと同じらしい)。
 

 

2/8 インストール時の注意

基本的に、某wikiや説明書に沿ってインストールの作業を進めれば良いですが、その通りにしても上手くいかない場合もあります。

少なくとも僕の場合は、マイクの「usb28285」が「ほかのデバイス」として誤って認識されてしまい、音声が一切鳴らない症状に悩まされました。

何度ボードを再インストールしてもダメ、再起動してもダメ、という八方塞の中、ダメもとでusb28285をデバイスマネージャ上で削除しました。

すると、ようやく正しく認識されるようになり、以後きちんと音声が鳴るようになったのでした。

同じ問題が起きた時は、是非お試しあれ。

↓これが正常に認識されている状態(数字は機種ごとに異なるらしい)。
 

 

3/8 D端子出力時の注意点 ★

メーカー自らも推奨している無料キャプチャーソフト「アマレコTV」の使用時、混乱するのがD端子を使う時でしょう。

D1出力なら「YRYBY」、D2出力(480p)なら「SerialDigital」を選べば良いだけですし、ヘルプにも書いてありますが、名前からして分かり辛いので、慣れないと混乱しがちです。

また、YRYBYの設定時にD2出力すると画面が全く映らなくなり、逆にSerialDigitalの設定時にD2以外の出力をすると画面が大きく乱れます。

PS2では、D2出力できるゲームが限られており、毎回設定し直す必要があるので、注意しましょう。

↓設定は、赤丸で囲った「入力端子」の欄で変更できる。
 

ところで、アマレコTVとは無関係ですが、CUP5でD端子を使うと、コンポジットやS端子を使う時と比べて色合いが少し変わります。

どうしても色の変化が気になるならコンポジット等を使うしかないですが、そうすると今度はCUP5を選ぶ意味がなくGVで十分、という別の問題点が生じます。

個人的には、ほぼD端子しか使っていませんし、色にもそれほど違和感がないので気にしていませんが、この辺に低価格帯のキャプボの限界を感じます。

それでも下の比較画像からも分かる通り、画質自体は格段にD端子の方が上なので、色の変化を考えてもD端子を使うべき、と断言します。

↓上がコンポジット、下がD2出力。下がやや青色がかっているが、クッキリ表示(「エースコンバット インフィニティ」より)
 

 

4/8 ソフトウェアエンコードを選ぶべきか? ☆

本項はCUP5とは直接関係ないですが、CUP5を選ぶ上で一つの参考基準になると思います。

某wikiにも書いてある通り、キャプチャーボードは「ソフトエンコ」と「ハードエンコ」の2種類に分けられ、CUP5は前者に分類されます。

ざっくり違いを解説すると下記の通り、それぞれ正反対のメリットとデメリットがあります。

(1)ソフト:安価、遅延小 / 高スペックPCが必要
(2)ハード:低スペックPCでも良い / 高価、遅延大

以上より、ソフトエンコの方が良いように見えますが、それはあくまでPCが高スペックである場合の話で、そうでなければ何のメリットもなくなります。

例えば、10年前のXP時代からすると普通だったスペックのPCに7を載せた場合、相対的に心もとないスペックとなってしまいます。

そのような低スペックPCで無理にソフトエンコを動かすと、時折CPUの処理がもたつきます。

たとえ一瞬でも処理がもたつくと、それから長い時間、遅延まみれになって、まともにプレイ出来なくなってしまいます。

また、ゲームに夢中になっている間にスリープやスクリーンセーバーが発動してしまっても、やはり遅延まみれです。

つまり、低スペックPCの場合、まず遅延小というメリットが潰れます。

↓フルスクリーンに近付ければ近付けるほど、CPUに負担がかかる。
 

さて、元からある遅延やCPUが原因の遅延を何とかするには、普段使っているテレビ等にも同時出力する必要があります。

もしD端子を同時出力するならば、D端子対応の分配器と、ゲーム専用でないD端子ケーブル2本が必要です。

これらを買い揃えると、なんと1万5000円近く掛かってしまいます。CUP5と合わせると2万円ほどです。

この時点で、安価というメリットも潰れます。まさに安物買いの銭失いです。

↓コンポジット等なら2000〜3000円ほどで済むが…。
 

このように、お手持ちのPCが低スペックの場合、せっかくのソフトエンコのメリットが完全に潰れてしまうばかりか、動作の安定性まで落ちてしまいます。

以上より、PCのスペックが心配ならば、ソフトエンコ、ひいてはCUP5は初心者向けでありながら、向いていないかも知れません。

特に、将来的にD端子での同時出力も考えているなら、初めから単独で同時出力できる高価なハードエンコのキャプボを選ぶ方が良いかと思われます。

それでも、CUP5はゲーセンで4、50回遊ぶのを我慢すれば買える程度の安さなので、とりあえず買ってみてから判断するのも、また良しでしょう。

どうしても低スペックPCでソフトエンコを使いたい、という方は、まず「PC 重い 解消」などと検索し、某まとめの負担軽減法を試すことを推奨します。

↓D端子接続に最低限必要な付属品の一覧。
 

 

5/8 まとめ ★

CUP5の魅力は、3500円ほどのGVに1000円プラスするだけでD2までの出力が可能となる、安さと高画質を兼ね備えた点です。

いま主流のHD画質には非対応ですが、D2出力なら十分な画質ですし、元々D2までのPS2等なら、ほぼ普段通りの高画質で楽しめるでしょう。

一方で、D端子対応を除くと、接続の簡潔さや耐久性などはGVより劣るとされ、D端子を持っていない方がCUP5を買うメリットに乏しいのも事実です。

また、肝心のD端子出力時のみ起こる色合いのわずかな変化など、低価格帯らしい作り込みの甘さも見られます。

それでもD端子に対応した低価格帯のキャプボとしては十分な品質であり、GVと並んで試しに買ってみて損は無い製品と考えられます。

以上よりCUP5は、お手持ちのD端子を使って安価で動画デビューしたい、という方にオススメのキャプボです。

↓D端子は、付属の変換ケーブルで接続しよう。
 

 

6/8 思い出話

旧サイト時代から引用としてゲーム画像を添えていますが、スマホなどの例外を除けば原則としてデジカメで撮影していました。

そのため、当初から撮れる画像に大きな制約があるばかりか、画質も大きく劣るなど、個人的には納得のいかない状況が長年続いていました。

それとは別に、攻略ページを作りやすくするために、ゲーム動画も撮りたい、という欲求も沸き、次第にデジカメに限界を感じるようになりました。

そこで、綺麗に画像を撮りたい、動画も撮りたい、という理想を実現するための機械がキャプボである事は、某サイトで教えて頂いています。

某wikiも熟読して、ますますキャプボに興味を持ちましたが、経済的に厳しかったり、難しそうだったりして、なかなかキャプボの購入に踏み切れずにいました。

そうこうしているうちに、諸事情でサイト休止を余儀なくされ、キャプボ導入は一旦白紙となってしまったのです。

↓デジカメで無理に撮ると、こんな風にブレるのだ(グラディウスIVより)。
 

半年間のサイト休止を経てVGFとして再スタートする際、良い機会だとばかりに、遂にキャプボ、ひいてはCUP5の導入を決断しました。

初めはGVとどちらが良いか悩んでいましたが、前にPS2用にD端子を買ったので、せっかくだからD端子を使いたいよね、という事でCUP5に決めました。

レビューで書いた通り、僕のPCが低スペックで、スリープ等を使っていたこともあって、初めのうちは今一つな使い心地でした。

ただ、某まとめの負担軽減法を試してからは一転してCPUが原因の遅延が滅多に起きなくなり、劇的に使い心地が良くなりました。

こうしてテレビを使わずに快適にゲームが出来るようになって、2種類の例において、とても便利です。

第1の例は「エスコン∞」です。これは報酬ゲットに一定時間以上のプレイを強いる設計で、家族とのテレビ主権争いに毎回勝たねばならない据え置き機との相性が悪いです。

当然、争いに勝ったとして残るのは気まずさだけ…ですが、キャプボがあれば、テレビの必要がなくなるので、そんな心配は無用となります。

↓ふつう一人暮らし以外には厳しい時間限定ミッションばかり(「エースコンバット インフィニティ」より)。
 

第2の例は「首領蜂」です。これの家庭用は通常の横画面モードが実用性ゼロで、テレビを縦置き出来る環境が必須なわけですが、なまじ大きいテレビですと縦置きは難しいです。

かといって、新たに縦置き専用モニタを買うのはちょっと…そんな時はキャプボ一つで、あなたのPCが縦置きモニタに早変わりです。

もしノートPC自体を縦に置くのに抵抗があっても、アマレコTVで画面を90度反転させられるので、サイズこそ小さくなりますが縦画面モードを手軽に堪能できます。

首領蜂に限らず、PS時代の縦シューの横画面モードは大抵、画面が潰れたり狭くなったりしてプレイし辛いので、少しの遅延を考慮してもキャプボによる縦置きのメリットはあります。

↓縦画面モードならアーケード版そのままらしいが横画面は…(「首領蜂」より)。
 

かくいう僕も、CUP5を買ってからは、仕事帰りにエスコン∞や首領蜂をCUP5でプレイするのが新たな日課となりました。

これら以外にも、電子ドラムでドラムマニアという長年の夢の実現が見えてきたりと、想像以上にキャプボで新たなゲームライフの可能性が広がりつつあります。

元々は単に画像や動画さえ撮れれば良い、と思っていましたが、テレビなしでゲーム出来ることが、こんなに便利な事だとは思わず、目から鱗でした。

また、某wikiに書かれた「問題の切り分け」の大切さは、キャプボに限らず様々な局面においても同様ではないかと思います。

長くなりましたが、確かにCUP5自体にはD端子のみの変色など、首をかしげる部分はありましたし、もっと金を出して高性能のキャプボを買うべきだったかな、と思うこともあります。

ただ、それすらも実際にCUP5を買ってみなければ分からない訳ですし、CUP5を通して新たな可能性に気付けた事を考えると、良い買い物をしたと思っています。

しばらくはCUP5を使って、それから新しいモニタかキャプボかPCを買うなどして、次のステップに進みたいと思います。

そうそう、個人的にはCUP5はGVのD端子版みたいなのなら良かったと思いますが、あいにくXbox 360用のD端子を持ってないので、やっぱそれじゃ困る、というジレンマが(笑)

↓汎用性の高さが武器であり泣きどころ。
 

 

7/8 こちらもあわせてどうぞ

・いまD端子を買うべきか?

D端子ケーブルを買って得られた効果や、D端子にまつわる個人的なエピソードを綴ります。

・エースコンバット インフィニティ

PS3の基本無料フライトシューティングです。家族共用テレビでは達成困難な時間限定ミッションも、ソフトエンコキャプボがあれば難なくこなせるでしょう。

・首領蜂

アーケードから移植の縦シューです。専用モニタを用意せずとも、ソフトエンコキャプボで手軽にアーケードさながらの縦画面モードでプレイ出来ます。

・VGF掲示板

検索等で来て頂いたついでに、ご意見ご感想などを残して頂けると嬉しいですが、事前に三か条を一読ください。

 

8/8 最後に

元々、「その他レビュー」カテゴリの第1弾は別のコンテンツの予定でしたが、両者の制作の進み具合から、こちらを第1弾としました。

製品概要については、既に某wiki等に記載済みなので、こちらではインストールの失敗談、D端子の画質と色合い、そしてソフトエンコ云々の3点を重視しました。

特に、バンダイナムコゲームスのロゴの比較画像については、画質の差を分かりやすくするために試行錯誤を経て、あえて元のサイズそのままで収録することにした力作です。

ただ、もしエスコン∞の時でも、まだナムコレーベルが残っていたら、面積が小さい分、より画質の差を分かりやすく出来たでしょうから、その点が心残りです(笑)

ところで、公開寸前になるまで負担軽減法を知らなかったため、ソフトエンコについて、かなりネガティブに書いてしまっています。

1から書き直す時間も、代わりに公開できるコンテンツもなかったため、ほとんど直しませんでしたが、まあ初心者の戯言として流して頂ければ幸いです。

2014/10/17 「エースコンバット インフィニティ」へのリンクを追加

2014/07/30 目次のリンク先などを微修正

2014/07/18 初公開

 

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