アーケード未発売・未稼働ゲーム大全
本レビューで対象とする精通度:★★★★★
(本サイト、及び、本作を含む各書籍に精通)
所要時間:約3分(最低限) or 約5分(たっぷり) or 約8分(全て)
「アーケード未発売・未稼働ゲーム大全」は、テレビゲーム史研究家ぜくうが執筆し、三才ブックスが発売したゲーム書籍です。
コナミ急降下爆撃隊などの未発売、ハイスクールエンジェルなどのリブート、ゲットスターなどのタイトル変更が特集されています。
またタイトルも製品版と同じであっても、雑誌などに掲載された開発段階から変更された例も証拠画像と共に触れられています。
それに関連した小野浩、中潟憲雄、上村建也、そして仙波隆綱へのインタビュー等、ネットにない資料的価値を持った書籍です。
↓アミューズメント史の影に眠る幻の作品たち!!
目次
最低限の文章で済ませたい方には「★」の項目のみ、たっぷり読みたい方には「☆」の項目も追加で読んで頂ければ幸いです。
それらを読んでもなお飽き足らないのであれば、ぜひ末尾が空欄の項目も読んで下さい。
目次より先に読んで頂いた項目です。
ネットにないか、あっても断片的にしか語られないタイトル群の所以を解説します。
プロトタイプからの変更点が扱われる比率と記述内容の是非を考察します。
これまでの解説から、本作がどんな内容で、どんな良さがあって、どんな方に向いているかを解説します。
文字通り、本作に関する、個人的な思い出話です。
本ページと何かしらの関連性や共通点を持つコンテンツを3つ紹介します。あと掲示板もどうぞ。
本ページについての、あとがきです。
アーケード未発売で特筆すべきは、可能な限り証拠画像やソースとなる何年何月号も含めた書籍名が記されている点です。
最初の関西精機製作所プレイトロンからして、アミューズメントジャーナル2018年8月号、コインジャーナル1996年1月号に加えて。
日本ビクター50年史、日本ビクターの60年からも画像つきで引用し、時代背景や企業の成り立ちから丁寧に解説されています。
その様な古い商業誌のみならず、同人誌ビタミンAMや旧ゲームフリークなど当時の貴重な生の記録までも引用しているのです。
こうした情報の中にはネットで調べれば分かる事もあるでしょうが、得てして断片的となりがちで手応えを得にくい面もあります。
ならば膨大な参考文献を基に要約し、一つの歴史書としての価値も持った、アーケード未発売を読むのが近道と言えましょう。
それを後押しするのが5回に渡るインタビューです。当時の社風や組織としての限界、その人となり等、新たな発見がある筈です。
↓筆者自身の主張もあり、エッセイとしても面白い。
表紙や前書きでも断っていますがアーケード未発売は、完全お蔵入りだけでなく発売されたタイトルのプロトタイプも扱っています。
これは最初の発表や発売から、題名や仕様など何かしらの変更を経て正式に発売されたタイトルで、その比率は4割ほどです。
これはこれでネットになく貴重な情報も多いのですが、それを考えてもプロトタイプの多さが批判される事もあります。[ソース元1]
売りの情報も万全と限りません。P87のトリオザパンチでは、前に著者が事実を記録した上で逆の事を書いています。[ソース元1]
それを抜きにしても、必ずしも全ての記述に証拠画像やソースを記しているとは限らず、曖昧な表現で濁す事も少なくありません。
その辺はセンシティブなテーマ故の苦慮としても、発売タイトルのゲーム内容に多く文章を割く等、優先順位に疑問が残る面も。
証拠画像やソースは、あくまで「可能な限り」な訳ですが、それでも全体的には信ぴょう性や資料的価値が高いと見て良いでしょう。
↓業界回顧録とやらはネットの、いずこに?
アーケード未発売で特筆すべきは、可能な限り証拠画像やソースとなる何年何月号も含めた書籍名が記されている点です。
既に絶版の古い商業誌のみならず、同人誌ビタミンAMや旧ゲームフリークなど当時の貴重な生の記録までも引用しています。
5回に渡るインタビュー共々、ネットでは断片的となりがちな情報を膨大な参考文献から要約し、歴史書としての価値もあります。
一方プロトタイプと言って、何かしらの変更を経て正式に発売されたタイトルで約4割を占める点が批判される事も。[ソース元1]
売りの情報、特に証拠画像やソースの提示も万全でなく曖昧な表現で濁す事も多く、記述の優先順位に疑問が残る面もあります。
挙句P87のトリオザパンチでの事実と異なる記述を考えても、全体的には信ぴょう性や資料的価値が高いと言えます。[ソース元1]
以上より、アーケード未発売は未発売・プロトタイプ等の単語に心ひかれる、ネットにないネタを知りたい方にオススメです。
↓記述の優先順位は、これ1冊で済む手軽さの裏返しではある。
アーケード版レミングスが扱われているかネットで調べても分からず、なら自分が人柱になろうと思ったのが買った理由です。
結論から言うとアーケード未発売2ともども扱われていませんが、内容そのものは面白かったので買って良かったです。
コラムスの仮題がドロップス、というネタには長年ソース元がなく、アーケード未発売で初めて証拠画像を見られて唸りましたね。
そのコラムスの記事も入念に資料を精査して書いたでしょうに。後で新たな事実が見つかるとか奥が深すぎますね![ソース元1]
ただAmazonレビューでも触れられて期待したグラIIIには、がっかりでした。他の面とか武器とか沢山ネタあるだろ、と。[ソース元1]
タイトルごとの内容に差というか当たり外れが大きく、期待したタイトルが外れだと確かに「薄い」と思われても仕方ないのかな、と。
ところで東亜プラン関連のインタビューを読むと、ネットの言説よりも遥かに込み入った背景があると分かり、勉強になりました。
↓ちなみにギャラクティックストームも、ほぼ扱われず。
・アーケード未発売・未稼働ゲーム大全2
本書の続編です。取り扱う年代に2000年代が加わり相対的にプロトタイプの比率が減りましたが、売りである情報の質は…?
本書でプロトタイプの「ネメシス」として取り扱われたタイトルです。海外版ネメシスともども本サイトでレビューしています。
本書でプロトタイプとして取り扱われたタイトルの1つです。本サイトで製品版のビギナー1面に特化した攻略記事を載せています。
検索等で来て頂いたついでに、ご意見ご感想などを残して頂けると嬉しいですが、事前に三か条を一読ください。
「ロケテストもどき」とは本サイトにおいて、ゲリラ的に期間限定で制作途中のコンテンツを公開する事です。
ぼちぼち何か、その他レビューを作らなきゃ、と思って。これにしたのは9月に続編が出たから、という安直な理由です。
画像は電子版のスクリーンショットですが、何故か縦640のサイズでは150KB超えの大容量である為、縦480とさせて頂きます。
何度か細かく修正しつつも大筋は、ほとんど変わっていません。思い出話を基に大きく書き直す事も考えましたが、やめました。
公式の紹介以外で挙げたタイトルはトリオザパンチを除き、既にAmazonレビュー内か著者によって紹介された物に絞りました。
加えて掲載する画像もKindleサンプルで読める範囲に留めましたが、これでも問題があればVGF掲示板へ、お知らせ下さい。
3/7で述べた、お蔵入りとプロトタイプの比率は、あくまで自分で数えて分類した結果なので100%正確とは限りません。ご了承を。
2022/11/19 正式公開
2022/11/06,07,14 ロケテストもどき実施
2022/10/31 ロケテストもどき実施