グラディウス
メーカー | コナミ工業 |
対応機種 | プレイステーション4ほか |
ジャンル | 横スクロールシューティング |
目次
最低限ここだけでも読んで頂きたい項目には「★」、出来れば合わせて読んで頂きたい項目には「☆」が付いています。
それらを読んでもなお飽き足らないのであれば、末尾が空欄の項目も是非読んで下さい。
グラディウスの概要、並びに、グラディウスが出る前のシューティングの傾向について解説します。
グラディウスの魅力である多彩なステージ群について解説します。
グラディウスの専売特許であるゲージ式パワーアップの魅力を解説します。
グラディウスにおけるレーザーがシューティング業界に与えた影響を考察します。
初代グラディウスならではの、スピーディーかつカジュアルな作風について考察します。
PS4版の特徴や、それにまつわる出来事について解説します。
これまでの解説を踏まえ、グラディウスがどんなゲームで、どんな良さがあって、どんな方に向いているかを解説します。
文字通り、グラディウスに関する、個人的な思い出話です。
本ページと何かしらの関連性や共通点を持つコンテンツを3つ紹介します。あと掲示板もどうぞ。
本ページについての、あとがきです。
1978年にスペースインベーダーが登場して以来、シューティングゲームは加速度的に進化を遂げました。
それは見た目や敵のバリエーションの進化に始まり、敵味方の攻撃のパワーアップ、そしてルールの複雑化まで多岐に渡ります。
一方、ゲーム展開そのものの変わり映えの乏しさや、攻撃のパワーアップの幅の小ささは、なかなか解決されずにいました。
つまり、進化といっても、良くも悪くもインベーダーの殻を完全に破るには至ってはいなかったのです。
しかし、インベーダーから7年、遂に殻を完全に破り、シューティングの作風そのものを変貌させる革命的なゲームが登場しました。
そのゲームこそ、コナミ工業がアーケードで1985年に発売したシューティングゲーム「グラディウス」です。
↓同社が4年前に出した「スクランブル」から見ても劇的な進化。
延々と同じステージが続く、というインベーダーゲームの欠点にメスを入れたゲームは、グラディウスよりも先に出ています。
しかし、良くも悪くも一定の世界観に基づいたステージ構成であったため、展開の変化に乏しく地続きな印象がありました。
そこで、グラディウスでは、火山、ストーンヘンジ、モアイ、細胞、そして要塞と、ほとんどが全く異なるステージ構成となりました。
それはまるで、キャッチコピー通り、宇宙という未知なる空間を体現したかのようです。
↓前座となる空中戦も、グラディウスならでは。
もちろん、見た目だけの違いではなく、ステージの特性を活かしたギミックが盛り込まれています。
例えば、火山では途中で噴火して火山灰が降り注ぐし、ストーンヘンジでは何と上下が繋がっていて無限にスクロールします。
モアイは無限スクロールに加えてイオンリングを無数に吐き出し、細胞は網目状の細胞壁で行く手を阻みます。
そして、要塞では移動範囲を狭める電磁バリアとザコ敵のコンビネーションが、プレイヤーを苦しめます。
このように、グラディウスはステージごとに別のゲームかと思うほどの個性をつけ、展開に大きく変化をつける事に成功したのです。
↓イオンリングなど、ショットでブチ破れ!
一方、グラディウスの多彩なステージ群の代償として、地形以外の背景表現はドットによる星空が中心となっています。
そうした表現は当時としても時代遅れとなっていたため、グラフィック的に劣って見られる懸念もあったことでしょう。
ただ、実際はそんな懸念などどこ吹く風とばかりに、当時のプレイヤー達のハートをガッチリと掴んでおりました。
それは背景表現の美しさよりも、腕を磨いて先を見る喜び、ステージごとの遣り甲斐が求められていたため、ではないでしょうか。
以後、ゲーム業界はステージごとの個性や、進行に合わせたドラマティックな展開に磨きをかけていく事となるのです。
↓細胞壁もブチ破れる。道は己の力で切り開け!
グラディウスを従来のシューティングと同じように撃ったり避けたりするだけでは、たちまちのうちに叩き潰されます。
あまりに遅すぎるスピードに、貧弱なショット。これで、あまりに暴力的な敵の大群を相手にするのは、無謀も良い所です。
↓何の取り柄もない自機が…。
でも諦めるのは早いです。グラディウスには、パワーアップカプセルがあるのですから。
集めたカプセルに応じてスピードアップ、強い武器やバリアの装備、そして援軍(オプション)の要請などが可能です。
こうして自機のパワーアップを繰り返せばあら不思議、逆に敵を一方的な暴力で痛めつけられるようになるのです。
このような構図は古今東西あらゆる物語の定番ですが、シューティングでやってのけたのは極めて画期的ではないでしょうか。
↓みるみる無敵に!!まるでダイエットの比較写真のよう。
それも十分に魅力的ですが、グラディウスにおけるパワーアップの魅力は、それだけではありません。
真の魅力は、ゲージ式パワーアップといって、パワーアップの順番を自分で選べる点です。
つまり、ゲーム展開を自分で好きなようにコントロールできる事を意味しており、実に3種類もの恩恵があります。
第1の恩恵は、自機のスピード選びです。
自機のスピードは初期の0速を含めて実に6段階から選ぶことが出来ます。それも、最初からです。
そのため、操作に自信がなければ1〜2速に抑えれば良いし、逆に遅いのが嫌なら3速以上で縦横無尽に飛び回れます。
なお、スピードを抑える事には、スピードアップに使うカプセルが減る分、他のパワーアップを手短に済ませられる利点もあります。
逆に、スピードを上げればオプションの間隔が広がるため、それを活かした柔軟なゲーム運びが可能となる一面もあります。
このように、グラディウスはスピード一つとっても、初心者から上級者まで対応できる巧みなゲーム設計がなされているのです。
↓適度に速く、動かしやすく、間隔もある2速がオススメ。
第2の恩恵は、序盤のマンネリ化の抑止です。
グラディウスのパワーアップには、あるセオリーがあります。
それは、まず序盤で「2速、ミサイル、オプション×3、レーザー」等といった順番でパワーアップすることです。
2速なら十分に敵を撃ちやすく、敵の攻撃を避けやすくなるし、ミサイルがあれば対地攻撃は万全です。
さらに、オプションが増えれば自機の攻撃範囲や破壊力が増すし、それにレーザーが加われば鬼に金棒です。
よって、この順番通りにパワーアップすれば、極めて楽に序盤をクリア出来ます。
後は順当にオプションやバリアを付け、バリアが切れた直後に付け直せるようゲージを右端に合わせておきましょう。
ただし、いくら楽になるといっても、毎回この通りにパワーアップしていては、いずれ飽きてしまう事でしょう。
そんな時でも、あえてパワーアップの順番を変えることで、フル装備までの道のりで気分転換が出来るのです。
また、セオリーから逸脱して、早めにバリアを付けたり、あえてレーザー等を付けずに進んでいく事だって出来ます。
このように、工夫次第で飽きにくく出来る自由度の高さも、グラディウスのゲージ式パワーアップの魅力です。
↓パワーアップこそ遅れるものの、安心感のある早めのバリア。
最後に、復活パターンです。
グラディウスで死ぬと、全てのパワーアップを剥ぎ取られた上で、一定エリアまで戻されます。
そのため、せっかくフル装備でウハウハになっても、たった1度のミスで一瞬にしてどん底まで逆戻りです。
しかも、なまじ残機が溜まった状態で死ぬと、以後ゲームオーバーまで延々と殺され続ける羽目にもなります。
栄光から一転、このような絶望感や屈辱感を味わわされる点から、グラディウスは難しいゲームと敬遠される事もあります。
しかし、そんな逃げ出したくなるような状況に叩き落とされても、這い上がって、やり直せるのもまたグラディウスです。
むしろ、このやり直しの過程、すなわち「復活パターン」の構築こそが、ある意味グラディウス一番の魅力かも知れません。
現に、一部では「復活パターン=グラディウス」という方程式が成り立っている、とされるほどです。
他にも復活パターンを作れるゲームはあるのに、なぜ復活パターンといえばグラディウス、と語り継がれるのでしょうか?
↓戻されるのは、当時のハードの制約に起因する。
その理由は、ゲージ式パワーアップが大きいと思います。
攻撃力も機動力もなく、その場で取れるカプセルも限られる厳しい状況を打破するには、パワーアップの順番が大事です。
まず1速にするとして、次はミサイルで堅実に戦うか?レーザーで編隊を一掃するか?それともオプション取得まで耐えるか?
いっそ、スピードだけ上げて攻撃せずに避けまくるか?バリアで守りを固めて猛攻を凌ぐか?
ゲージ式パワーアップなくして、このような試行錯誤の余地は生まれません。
また、その場の窮地を潜り抜けたとして、第二、第三の窮地に備えるべく、普段と違ったパワーアップも必要なのです。
これが顕著となるのが4面から5面にかけての復活パターンでしょう。
レーザーは4面では有利な反面、5面では極めて不利なので、「ダブル」なる別の武器に変えねばなりません。
ただ、ダブルに変えるのにもカプセルが必要なので、十分なパワーアップが出来なくなる恐れがあります。
よって、初めから4面もダブルで行って5面に備えるか、逆にレーザー装備で4面を優先するか、の選択を迫られます。
どちらを選ぶかは、もちろんアナタ次第です。
さらに、カプセルを持ったまま死ぬと、保険カプセルと言って「SPEED UP」に点灯した状態で再開できます。
保険カプセルがなくて復活できない時でも、「肉を切らせて骨を断つ」戦法で復活できるかも知れません。
以上より、限られたリソースをフル活用して活路を見出し、どん底から這い上がっていく過程こそが、復活パターンの醍醐味です。
そして、その醍醐味を極限まで高めている要因が、グラディウスのゲージ式パワーアップなのです。
↓むしろ復活パターンの方が楽になるケースも。
以上より、グラディウスのゲージ式パワーアップは、従来のシューティングとは一線を画す快適性や戦略性を持っています。
一方で、カプセルを集めてゲージを進め、任意の箇所でボタンを押すべし、という難解さも持ち合わせています。
これは言い換えれば、任意の箇所までゲージを進めるには、パワーアップボタンを押してはならない、という事です。
それ故、ライト層には取っ付き辛く、良くも悪くもマニア向けの側面を強めてしまった感は否めません。
そのためか、グラディウス以外で採用されたゲームは極少数に過ぎないばかりか、何と続編の「沙羅曼蛇」で廃止されています。
それらのゲームの大半は、アイテムを取ったら直ぐパワーアップ、という分かりやすく、今日でも主流のルールです。
このように、ゲージ式パワーアップには、一概に成功とは言い難い面もある点も事実です。
↓スピードだけが最大になって慌てるのは初心者あるあるの鉄板(たぶん)。
それでも、ゲージ式パワーアップはグラディウスに無くてはならない存在である、と断言できます。
何故なら、前述した3種類の恩恵は勿論のこと、ルールが難解で取っ付き辛い反面、ある意味では、むしろ取っ付き易いためです。
具体的には、パワーアップに必要なアイテムが1種類のみで、シンプルにまとまっている点が挙げられます。
沙羅曼蛇では、アイテム取得後すぐパワーアップとしたために、実に6種類ものアイテムが存在してしまっています。
しかも、大半が似たような外見のため、どのアイテムがどの効果なのかが、パッと見て分かり辛いです。
また、別のゲームでは、何と時間ごとにアイテムの種類がパッと変わってしまうのです。
この場合、強いアイテムAを取ろうとしたら直前で弱いBに変わってしまいピンチに、という事故など日常茶飯事です。
しかし、ゲージ式パワーアップであれば、そんな心配は無用です。基本的に取るべきアイテムは、たったの1種類ですから。
アイテムは1種類なのに、沙羅曼蛇と同じく6通りもの複雑なパワーアップが出来るので、ある意味では取っ付き易いのです。
なお、グラディウスには、もう1種類、色違いの青カプセルがありますが、そちらは全体攻撃の効果です。
パワーアップには直接関係ないし、ましてや時間で変わる事もないので、効果を把握しやすい点に変わりはありません。
それとは別に、パワーアップの進み具合もゲージのおかげで一目で分かる点も、細かい部分ですが素晴らしいです。
こんな再評価があってか、ゲージ式は沙羅曼蛇のマイナーチェンジ作「ライフフォース」からは復活を遂げました。
以後も沙羅曼蛇2などの例外を除き、グラディウスシリーズでは欠かさず採用される等、すっかり定着して今に至ります。
かくしてゲージ式はグラディウスシリーズのアイデンティティとなり、良くも悪くも別格的存在へと上り詰める要因となったのです。
そう、グラディウスは横スクロールシューティングというより、「グラディウス」というジャンルなのです。
↓なお、カプセル「12個」出現後、次が青カプセルに変化。15はウソ。
解説が遅れましたが、レーザーとは、文字通り横一直線に水色のレーザーを発射する武器です。
レーザーは威力、貫通能力、そして攻撃範囲に大きく秀でているため、ほとんどの場面で活躍する主力武器です。
特に、攻撃範囲は見た目よりも上方向に広く、一見かすりもしていなくても敵が消滅するほどです。
一応、あまり前に出過ぎると次のレーザーを撃つまでが隙だらけになる、5面の細胞の敵に滅法弱い、という欠点もあります。
ただ、前者はボタン連打で小刻みに撃つことで、後者はダブルなど別の武器を使うことで、それぞれ解決できます。
以上がグラディウスにおけるレーザーの、ざっくりした解説です。
このレーザーは単に強いだけでなく、3種類のポイントにおいて後のシューティング界に大きな影響を与えています。
↓直接狙い辛い敵も、撃ちながら上下移動で、この通り。
第1のポイントは、ビジュアルインパクトです。
従来のシューティングといえば、豆粒のような小さな弾を1〜3発ずつ撃って敵を倒していくゲームが主流でした。
それは当時のハードの制約によるもので、射撃の緊張感などといった良さもありますが、視覚的な地味さは否めませんでした。
それに対し、グラディウスのレーザーは、画面の端から端まで横一直線に水色のレーザーを発射するのです。
これを従来のシューティングで例えるなら、弾を1度に30発くらい連射するようなもの、ではないでしょうか。
それだけでも凄まじいのに、フル装備となると、そのレーザーが1度に5本も画面上に引かれる、というのです。
なお、レーザーのビジュアルは映画「SF新世紀レンズマン」のプラズマ等の視覚表現からヒントを得た、とされています。
そうしてゲーム内に生み出された光景は、豆粒をチマチマと撃っていた従来と一線を画すほど、派手で格好良いものでした。
それが、当時のゲーマーのみならず同業他社の開発者にも、プラズマ級の衝撃を与えた事は想像に難くありません。
以後、良くも悪くもシューティングでは敵味方が競うように、派手で印象深い攻撃を披露していく事となるのです。
↓ほぼ真っ黒の背景とのコントラストも美しい。
第2のポイントは、火力のインフレです。
レーザーは前述のようなビジュアルインパクトに見合った、驚異的な火力を誇ります。
何故なら、速度を上げれば5本のレーザーなどで画面中を埋め尽くすほどの攻撃が可能であるためです。
つまり、地形などに邪魔されない限り、適当にオプションを広げてレーザーを撃つだけで、敵がどこに居ようと簡単に塵に出来ます。
この爽快感、この一騎当千ぶりは、従来のシューティングでは決して味わえないものでした。
一方で、グラディウスは、この並外れた火力を前提としたゲーム設計がなされています。
敵側も自機の火力に負けないほどの人海戦術をもって、従来と比較にならない程の激しい攻撃を仕掛けてくるのです。
要するに、敵味方ともに火力が跳ね上がっている、言わば「火力のインフレ」が起きてしまっているのです。
どうせ、こっちも強いんだから問題ないだろ?と思われるかも知れませんが、前項を思い出してみて下さい。
そう、グラディウスでは、一旦死ぬと全ての装備を剥ぎ取られてしまい、従来レベルまで弱くなってしまう事を。
もちろん、 自機が弱くなったからといって、敵側は手加減など殆どしません。
こちらが復活パターンを成功させない限り、ただ黙々と粛清を繰り返すのみです。
よって、火力のインフレに比例して、シューティングゲーム全体のハードルもまた、インフレを引き起こしてしまったのです。
一応、グラディウスから時代を経るごとに死んでも弱体化しない傾向にある等、一見すると改善されているように思えます。
ところが、実際は敵側の更なる火力のインフレを招いたに過ぎず、結局いたちごっこです。
良くも悪くも、そのいたちごっこの行き着いた先が、いわゆる「弾幕系シューティング」だったのではないでしょうか。
このように、今日に至るまでシューティングは、派手な火力による興奮と初心者への配慮、というジレンマに悩まされ続けるのです。
↓火力のインフレに伴い、弾幕系よろしく避けの比重が高まることに。
最後に、連射いらずのフルオート射撃です。
従来のシューティングにおける進化の過程で、一度に発射できる弾数が1発から2〜3発に増えています。
それに伴い、シューティングは1発に命を懸けた精密な射撃よりも、連射がモノを言うジャンルへと変化しつつありました。
それはつまり、並み居る敵を連射で撃ちまくる爽快感を追求する方向へと向かいつつあった事を意味します。
どちらが良いかは人それぞれですが、こうした連射命の作風を突き詰められる度に、ある問題点が浮き彫りとなりました。
具体的には、手首や腕への負担、ボタンの損傷、そして連射が遅いプレイヤーへの厳しさ、の3点です。
そこで、グラディウスでは、レーザーをボタン押しっ放しで、目いっぱい発射し続けられるようになっています。
押しっ放しで良い、という事は、つまり連射しなくても連射命ならではの爽快感を味わえる、という事です。
また、レーザーは5面を除く、ほぼ全ての場面で主力武器として活躍するので、5面以外では別の武器に変える必要はありません。
つまり、グラディウスは連射の速さよりも、学習能力や避けのテクニックがモノを言う作風に仕上がっています。
以上の点から、連射が苦手なプレイヤーにとってのグラディウスとは、まさに救世主的な存在と言う他ありませんでした。
それは、後のゲーム業界の流れを見るより明らかです。
まず、ファミコン等で連射装置を搭載したコントローラが発売されました。その有難みは、語るまでもないでしょう。
シューティングだけ見ても、「ファンタジーゾーン」等の一部の後続ゲームで登場する、一時的にフルオート射撃となる武器。
それに加え、「R-TYPE」の溜め撃ちを初めとする、連射に頼らないアイデアが誕生しました。
さらに、90年代はバースト射撃、2000年代以降はフルオート射撃が主流と、時代を経るたびに必要な連射は減少傾向です。
プレイヤーにも、ボタンにも優しく。こういった連射から脱却する流れは、グラディウスなくして生まれなかったはずです。
↓必要な長さで止めるのも重要なテクニック。
以上より、レーザーは映像美や圧倒的火力、そして連射いらずの3点において、大きな影響を与えました。
一方、確かに火力のインフレ等を始め、良くも悪くもシューティング全体のハードルを上げてしまった面もあります。
それでも、レーザーがシューティングの更なる発展に大きく寄与し、プレイヤーを楽しませてきた事は、紛れもない事実なのです。
↓レーザーか否かで撃ち方が変わるのも弾幕系の走り?
これまでは主にグラディウスシリーズの特徴や、シリーズがゲーム業界に与えた影響などを解説してきました。
本項では、「初代」グラディウス自体の作風について解説します。
初代は後のシリーズと比較しても、かなりスピーディーかつカジュアルな部類に入ります。その理由は3種類あります。
第1の理由は、バリアの心細さ、及び、敵の素早さです。
自機の攻撃力の凄まじさは、これまでに語った通りですが、バリアの防御力に関しては心細いです。
何故なら、頑丈な反面、前方しか防げない上に、バリアを選んでから装着されるまでにタイムラグがあるためです。
もちろん敵側も、この弱点を素早く、かつ的確に突いてくるため、フル装備でも全く油断できません。
特に、自機を一番後ろに置いた状態で敵を撃ち漏らした時が一番危険です。
その敵が去り際に真上か真下に弾を撃ったと思ったら直撃した、という経験は、プレイヤーなら誰もが味わってきた事でしょう。
代わりに、敵の耐久力は低いので、撃ち漏らしさえ無くせば、自機の強力な攻撃で一方的に敵を一網打尽に出来ます。
このような、やるかやられるかの緊張感、一瞬で勝敗の付くスピーディーさは、初代ならではです。
↓撃ち漏らしたら前へ逃げるが吉。
第2の理由は、難易度の低さです。
確かに、後のシリーズに慣れていると、初代独自の難しさに苦戦する一面はあります。
前述したバリアの心細さ等に加え、オプションの独特な挙動、ある条件下でレーザーが途切れて隙だらけとなる点もそうです。
逆に言えば、それらさえ克服できれば、後のシリーズと比較しても易しい部類に入ります。
どれくらい易しいかと言うと、途中で死なない限り1速のままでも1周クリアが出来るほどです。
後のシリーズほどの初見殺しも少なく、あったとしても簡単なコツの意識で、何とかなります。
そうすれば、後はフル装備の力でゴリ押しが効くため、それほどパターン化に神経を擦り減らす必要もありません。
それでいて、前述のように油断すると、例え上級者であろうと、あっさりと足をすくわれる一面もあります。
以上より、難易度の低さと緊張感の高さを両立した作風が、初代の気持ち良さなのです。
↓2周目以降や復活パターンは、上級者にも遣り甲斐があるぞ。
最後に、簡素なボリュームです。
初代は当時のハードの制約もあり全7面で、時間にして大よそ15〜20分ほどで1周できます。
後のシリーズでは面数が増え、時間も倍以上に増える傾向にあるため、そちらと比べるとボリューム的には見劣りします。
ただ、裏を返せば、初代は後のシリーズよりも手軽に楽しめる、という見方も出来ます。
また、ボス撃破後は一瞬で次の面へ移り、エンディングも10秒足らずで終わって次の周へ移るため、非常にテンポが良いです。
ついでに、コインを入れてスタートボタンを押した瞬間にゲームが開始される点も、より手軽さを際立たせています。
確かに、大ボリュームを期待すると拍子抜けするでしょうが、手軽に楽しめるカジュアルなグラディウスとしては最高峰の一角です。
↓敵の素早さと合わせて、展開自体は極めてスピーディー。
まとめると、初代は良い意味で軽薄短小であり、それが結果的にスピーディーかつカジュアルな楽しさを生み出しています。
一方で、初代であるが故に、見た目や音の古めかしさ、そして進行の単調さは否めません。
それでも、あなたが重厚長大な後のシリーズに疲れた時、初代はあなたのオアシスとなってくれる事でしょう。
↓何より、レーザーの快感はシリーズでもトップクラス。
このように、グラディウスはシューティングはおろかゲーム史においても重要なタイトルの一つです。
にも関わらず、ここ20年ほどは、据え置き機でのアーケード版準拠の移植には恵まれていませんでした。
グラディウスの据え置き機での移植で代表的なものは、ファミコン版、PCE版、そしてPS版とセガサターン(SS)版あたりでしょうか。
これらは5年おきに発売されており、基本的にハードが新しくなるほどアーケード版に近く仕上がる傾向にあります。
特にPS・SS版は細かい違いはあれど、当時としては極めてアーケード版に近い移植として、ファンの間で語り継がれています。
しかし、2015年現在、PS・SS版は絶版であるばかりか、それぞれ下記のような問題点を抱えてしまっています。
(1)PS版:4000〜5000円ほどと高価でレア、PS3では僅かな遅延あり
(2)SS版:本体のサポート終了、ジョイスティックなど周辺機器の調達が困難、地デジ化
SS版はPS版の半額ほどで買えるメリットこそありますが、本体まわりが時代の流れと共に陳腐化してしまっています。
具体的に(2)を捕捉すると、SSには今でいうリアルアーケードPro.(RAP)クラスのジョイスティックは、ほぼ皆無と言ってよいです。
そのため、RAPクラスに慣れきっていると、それとは大幅に異なる操作性に苦しむ事となるはずです。
仮に操作性に慣れたとしても、今度は昨今の液晶テレビという問題が付きまといます。
本体同梱のコンポジット出力では画質が悲惨ですし、そもそもコンポジットなどのアナログ端子自体、存在しないケースもあります。
一応、フレームマイスターを買えば解決できますが、それはお値段なんと38,800円です。
PS版はPS版で(1)の有様であるため、評判とは裏腹に、なかなか手軽に入手できない状況下に置かれていました。
PS2中期〜後期のレトロゲーム復刻ブームにおいても、コナミが選んだのはPS2でなく携帯機のPSPやDSへの移植でした。
さらに時代を下り、Xbox360やWiiが発売され、レトロゲームを出しやすい環境が出来てもなお、アーケード版は出ずじまいでした。
そして、PS3のゲームアーカイブスで出たのはPCE版のみで、とうとうアーケード版準拠のPS版が出る事はありませんでした。
このように、PS・SS版を最後に、実に20年近くもの間、据え置き機でのアーケード版準拠の移植は絶望的だったのです。
↓PS2の復活の神話(下の写真)が1000円ほどで買えるのとは対照的。
しかし、奇跡は起こりました。くしくもグラディウス30周年となる2015年、PS4のアーケードアーカイブスにて配信されたのです!
アケアカなので当然ながらPS・SS版以上にアーケード版に近い出来栄えで、かつスキャンライン機能で雰囲気も抜群です。
また、中断セーブや、オンライン上のランキングも搭載されています。もちろんPS4ならではのSHAREにも完全対応です。
さらに、お値段据え置きでありながら、メインの日本版(ROM)を含め、バージョン違いを実に4通りも同時収録されています。
具体的には、日本版(ROM)、北米版、欧州版、そして隠しで日本版(バブルシステム)の4通りです。
日本版(ROM)と、それ以外のバージョンとの違いを大雑把にまとめると、下記の通りです。
(1)日本版(バブルシステム):コナミモーニングミュージックが1ループ以上再生、ミス後などの長いロード
(2)欧州版:処理落ちの軽減、ボス戦の前座部分の短縮もしくは削除、ミス後のロードなし
(3)北米版:(2)+高難易度化、スコアによる残機増加が1回のみ、ミス後カプセルの大量発生、コンティニューの追加
「ネメシス」と名付けられた欧州版と北米版は、共通して(2)のようなプレイ時間を減らすための工夫が凝らされています。
特に、5面ではボスBGMが流れると、すぐにボス戦に移行するため、初見では驚かされること請け合いです。
その背景には1回25セント、日本円にして約30円の価格設定が主流、という海外のアーケード事情があります。
つまり、日本より低いプレイ単価を補うために、少しでもプレイ時間を減らして回転率を高めなければならなかったのです。
このように商売的な理由とはいえ、結果的には日本版よりもテンポが改善され、より手軽に楽しめる一面もあります。
↓スコアに注目。前座の短縮により日本版より約3万点も低い。
北米版では、さらに回転率を高めるべく、(3)の通り欧州版から更に手を加えられています。
これらにより、確かにグラディウスならではの復活パターンを開拓する楽しみは薄れてしまっています。
言い換えると、ミスしても日本版や欧州版ほどの大きなペナルティはないため、欧州版以上に手軽さ重視と言えます。
また、少ない残機や敵の激しい攻撃、そして地獄の沙汰も金次第なコンティニューと、近代的な要素がてんこ盛りです。
これらは同時期の体感ゲームなどより回転率で不利となっていたシューティングに、大きな影響を与えたと考えられます。
具体的には、沙羅曼蛇では、いわゆる「その場復活」に変更され、かつコインを入れない限り残機が増えなくなりました。
時代を下ると、更なる高難易度化、周回ループの廃止、そして残機増加の制限と、より回転率を重視される事となるのです。
初心者に云々はさておき、この流が商売的にアーケードシューティングの寿命を延ばした点は間違いないでしょう。
↓5面でもカプセルをくれるのは嬉しいポイント。
話が逸れましたが、このように日本版だけでも十分話題になるところ、あえて海外版も入れるほどのサービス精神です。
売上も上々です。アケアカのタイトルは、1週だけ17位くらいにランクインして消える傾向にあります。
それに対し、グラディウスは何と初週3位、その後も実に4週ほどに渡ってランクインするなど、驚異的なロングヒットを誇りました。
また、グラディウスのためにPS4を購入した、という報告もチラホラ見られます。かくいう僕も、その一人ですがね。
余談ですが、わずか3か月後にPS2アーカイブスでグラVが配信されたのも、この成功があってこそ、のはずです。
↓バブルシステムを出すと、日本版でコナミモーニングミュージックが聴けるように。
このように、改めてグラディウスの風格を見せ付ける事に成功しましたが、一方で思わぬ騒動も発生してしまいました。
その騒動とは、操作遅延にまつわる論争です。
配信後ほどなくして、それまでのアケアカではほぼ指摘されなかった、遅延の有無が大きな論争を巻き起こしました。
某副社長の遅延がらみのコメントも、本人の意図はどうあれ、さらなる論争へと火をつける事となってしまいました。
「PS4版グラディウスは遅延がある」「今までアケアカには遅延などなかったのに、どうしてグラディウスに限って?」
「いや、遅延はモニター等のせいでグラディウスのせいじゃない」「むしろアーケード版の方が遅延してる!PS4版は遅延ゼロ!」
こんな具合に、ネット上で論争が加速する一方でしたが、次第に「遅延はデマ」と断定する動きが強まりつつありました。
ところが、その論争は後のアップデートにより、あっけなく幕を下ろしました。
アップデートで遅延問題に大きくメスを入れられ、本当の意味で遅延ゼロと言えるレベルにまで操作性が改善されたのです。
そのため、やはりアップデート前は遅延があった、という結論に至り、論争は一気に収束を迎えました。
結果論ですが、 某副社長を初め、「遅延はデマ」と言い張っていた人達は、いったい何だったのでしょうか…。
そして、本当にアーケード版に遅延はあったのでしょうか…。正義ヅラと数の暴力の恐ろしさを改めて痛感した出来事でした。
なお、遅延があったと言っても、恐らくPS2グラIIIと同じぐらいで、頂点を目指す方以外には、それほど支障のないレベルでした。
その程度のものが、「遅延はデマ」派の過剰な擁護により、必要以上に槍玉に挙げられてしまったのは残念でした。
まあいずれにしろ、この騒動によって遅延が広く認知され、アップデートに繋がったので、決して無駄ではなかったと思います。
今後も配信ペースを若干緩めつつも、過去作品のアップデートを順次行う等、より高いクオリティを追求していく事となるのです。
↓遅延以外では、4面のBGMのスロー化も目立った違いだったが、これも改善済み。
個人的には、遅延云々を差し引いても、復活の神話と比べて残念に思った点が2つあります。
1つは、ボタンコンフィグの関係で、下の画像のようにゲーセン風の連射と手動に分けた配置に出来ない点です。
なお、1:パワーアップ、2:ショット、3:ミサイル、4:連射ショット、5:連射ミサイルです。
↓タイトー系列では、連射と手動が逆なので注意。
実際は連射ショットでもレーザーを問題なく撃てるので、さほど支障はないですが、拘りのある方には残念でしょう。
また、何故かパワーアップボタンが連射のみで手動には出来ないので、パワーアップの暴発に注意が必要です。
単にパワーアップ、ショット、ミサイルの項目を2つずつ設け、それぞれ連射の有無を選べるようにするだけで解決できるはずです。
ショットとミサイルの同時押し項目を別に用意したのですから、もう少し奮発してゲーセン風の配置を再現させて欲しかったです。
↓まあ、連射に出来るだけマシではある。
もう1つは、ステージセレクトの類が全くない点です。
復活の神話のうちグラIIIのステージセレクトは、全ての復活ポイントから開始地点を選べる優れものです。
そのため、場面ごとの復活パターンの研究に非常に役立つのですが、PS4版グラディウスには、そんなものは存在しません。
それを補うための中断セーブだとは思いますが、1つしか保存できない上に、ランキングに登録すると消されてしまいます。
よって、中断セーブは、あくまでオマケの機能であり、ステージセレクトの代わりを果たしているとは言い難いです。
↓各バージョンにつき1つずつ保存できるのは救いか。
このように、復活の神話レベルの豪華さを期待すると、多かれ少なかれガッカリさせられる嫌いは否めないでしょう。
ただ、823円の小規模なDLゲームに、実質7000円ほどのパッケージソフト並みの豪華さを求めるのは酷というものでしょう。
PS4版はアーケード版を極めて忠実に移植しており、バージョン違いも計4通り収録しているので、値段以上の価値はあります。
また、文句を書いて何ですが、ボタンコンフィグも普通にプレイする分には全く問題ありません。
さらに、遅延などの問題にも真正面から向き合い、みごと解決するなど、初代グラディウスの決定版と考えて差支えありません。
何より、据え置き機で安くアーケード版準拠のグラディウスを出してくれた、というだけで賞賛もの、ではないでしょうか。
↓オンラインのランキングも熱くなれること間違いなし(写真は加工したものです)。
グラディウスは、良くも悪くもインベーダーの延長線上にあったシューティングを、3つの点で変えた革命的なタイトルです。
第1に、個性豊かなステージ群です。待ち受ける千差万別のステージ群は、ドラマティックな展開に磨きをかけました。
第2に、自由なゲージ式パワーアップです。難解ながらも快適性や戦略性あふれる独自の路線を開拓しました。
これが復活パターン研究などの副次的な面白さをもたらし、シューティングに深みを与えました。
最後に、派手で爽快なレーザーです。これには確かに、良くも悪くも火力のインフレを起こしハードルを上げた面もあります。
それでも、その圧倒的火力の気持ち良さ、連射いらずの楽さは、後のシューティングの進む方向を決定づけました。
また、初代グラディウスは後のシリーズと比べると、良い意味で軽薄短小です。
そのため、よりスピーディーかつカジュアルな作風へと仕上がっており、違った魅力があります。
PS4版は823円でありながらアーケード版の完全移植かつ4通りのバージョンを収録した、一つの決定版といえる出来です。
以上より、グラディウスは古風なシューティングをしたい、レーザーの快感に酔いしれたい、という方にオススメです。
↓シューティングの歴史上でも重要なタイトルの一つだ。
僕が今から10年くらい前にアーケード版のグラディウスをプレイする前から、家庭用での再移植を待ち望んでいました。
いや、ただ待っていただけでなく、コナミに何度もPS2への移植かPS版の再販要望を出したり、たのみこむに書き込んだりしました。
…が、現実はレビュー通りです。あくまで据え置き機に拘った僕は、物凄く落胆したものです。
僕が最も渇望していたPS2中期の2005年は、グラディウス20周年でグラVから1年、そしてレトロゲーム復刻ブームの最中でした。
そのため、PS2でグラディウスの再移植を行う絶好のチャンスだったのではないか、と今でも思っています。
ただ、現実はレビュー通りです。セガやカプコン、そしてSNKが復刻に張り切っていただけに、なおさらコナミに失望させられました。
余談ですが、今のコナミは何かと嫌われ者ですね。ただ、当時の時点で既に「昔は良かった」とか言われる会社だったのですよ。
↓北米版では、1周目から、こんな弾幕が…。
閑話休題。それから10年の間にゲーセンの「崇拝」も辞め、もうグラディウスをプレイする機会はないのかな、と諦めていました。
PS版はたまに店頭で見かけるとはいえ、5000円も出す気にはなれず、時間だけが過ぎていくばかりでした。
それだけに、PS4で電撃復刻される、というニュースを聞いたときは、正に青天の霹靂でしたね。
あのグラディウスが、遂に据え置き機で遊べる―――。あまり関心のなかったPS4の購入を決意した瞬間でした。
PS版を買う方が安上がりじゃね?と思うでしょうが、ここは一つ、コナミにはアケアカで頑張ってもらいたいと思ったのです。
要は、今ここでグラディウス等のコナミゲームを買っておけば、いずれ沙羅曼蛇なども出してくれるに違いない―――。
そういう考えが頭をよぎったので、大げさですが将来に向けての先行投資のつもりでPS4を買うことにしたのです。
その甲斐あってか(?)、PS2アーカイブスでグラVを出す等の動きも見られたので、やはり買って良かった、という感じですね。
これで本当に沙羅曼蛇などを出してくれれば万々歳ですよね。
とか言ってたら本当に沙羅曼蛇が出たので万々歳です。今後の更なる復刻に期待がかかります。
↓北米版では、空中戦でマザーが来襲。
そうして起動すると、遅延など目もくれずに「スゲー!アーケードそのままじゃん!」と、子供のように内心はしゃいだものです。
確かにレビュー通り、色々と「ん?」と思う箇所はありました。他にも、モーニングミュージックは最初から流せよ、とか。
それでも10年待ち望んだ据え置き機での移植なだけに、大画面と良い音響でグラディウスを遊べるようになって大満足です。
アーケード版では1周するので精一杯でしたが、このたび2周目からのパターンやザブ避けをマスターし、2周クリアを達成しました。
ランキングでも40位台に入るなど、自分の腕前がどの辺りかも理解できて良かったです。
長くなりましたが、グラディウスをプレイしていると、移植を渇望していた頃の思い出が蘇ってきます。
グラディウスに描かれた宇宙には、あの頃の思い出も描かれているような気がするのですよ。
↓1周あたり40〜50万点くらいが僕の腕前。
古典の横シューです。対空対地の撃ち分けや地形の存在など、グラディウスに継承される要素が随所に見られます。
正統シリーズとしての最新作です。従来と異なるテイストながら、最も初代のレーザーの快感を色濃く受け継いだ究極進化系です。
・R-TYPE
グラディウスと並ぶ「横STG御三家」の一角です。グラディウスを意識しつつも、それに囚われない大胆な発想は未だ色褪せません。
検索等で来て頂いたついでに、ご意見ご感想などを残して頂けると嬉しいですが、事前に三か条を一読ください。
6月公開のレビューはGGXrdかグラディウスかで迷った事があり、今回晴れて完成に至りました。
1月に初代、4月にグラVときたので、7〜8月に沙羅曼蛇が出るだろう、いや出て欲しい、との思いを込めて制作しました。
GGXrdの時の反省を活かし、今回は1か月以上の期間を取り、写真も番号の振り方を改め、作業効率アップに努めました。
その甲斐あって、相変わらずギリギリとはいえ、寝る間を惜しむ必要がなくなったぐらいには改善されました。
旧サイト時代のレビューは内容など無いに等しく、写真も筐体の直撮りで観るに堪えないものだったため、今回はリベンジです。
中でも、ゲージ式パワーアップに否定的だった旧サイト時代の僕に、今の僕が反論する、という構図は我ながら面白いかな、と。
また、レーザーの連射いらず云々は、旧サイト時代から温めていた内容であったため、公開できて感慨深いです。
青カプセルが本当は12個おき、というのは実際に数えた上で書きました。他のシリーズがどうかは知らないですがね。
あと、「バースト射撃」じゃなくてセミオートだろ?という指摘が来そうなので、先に書いておきます。
調べてみると、元々セミオートは1発ずつ撃つ銃の意味で、STG用語のセミオートは、むしろバースト射撃に近かったのです。
他のゲーム用語でいえば、「当身」や「ワイン持ち」の類の誤用ですね。最も、それらと違ってメーカー発祥らしいですが。
「セミオート」で検索しても銃の意味が先に出る事もあり、本来の意味を尊重して、あえてバースト射撃と記載しました。
余談ですが、「ゲージ式パワーアップ」という表記も、色々と検索した上で決めています。
ところで、元々は弾幕系との共通点を細かく書く予定でした。ところどころ弾幕系を引き合いに出しているのは、その名残です。
それともう一つ、石井ぜんじ氏がPS4版グラディウスを絶賛していた、という勘違いのもと、氏のミニコラムにも触れる予定でした。
しかし、調べ直したところ絶賛したのはMr.五右衛門であってグラディウスではない、と分かったため削除しました。
それに合わせて文章を練り直した影響で、画像が1枚だけ没となっています。
2015/12/31 「グラディウスV」へのリンクを追加
2015/10/15 「PS4版スクランブル」へのリンクを追加
2015/08/15 初公開