ドラゴンボールファイターズ

本レビューで対象とする精通度:★★☆☆☆

(コンシューマーゲームや格闘ゲームでない、スマホゲームに精通)

所要時間:約5分(最低限) or 約37分(たっぷり) or 約44分(全て)

 

注釈の注釈

「専門用語(注1A)」(本文)

本文で↑を押すと注釈を読めます。

注釈を読んでから、もう一度

「専門用語(注1A)」:注釈

↑を押すと、本文に戻れます。では下の本文を、どうぞ。

 

概要

スマホのF2PでもDBゲーはドッカンバトルが3億DL、レジェンズが4000万DLと極めて高い人気を誇ります。[ソース元1] [同2]

特にレジェンズはドッカンバトルと同じくスマホのF2Pながら、それとは一線を画すセルルックの映像美が目を引きます。

しかし、それら2作に遡ること2014年の時点で「コンシューマーゲーム(注1A)」は、レジェンズを上回る映像美を実現したのです。

中でも、「GGXrd(注1B)」の並外れたアニメ的な映像美は、「格ゲー(注1C)」ファンとドラゴンボールファンに同じ夢を描かせました。

「 GGXrd並の映像美でドラゴンボールの格ゲーを作って欲しい!」それはバンナムとて例外ではありませんでした。[ソース元1]

一方、GGXrdのアークシステムワークスもまた、ドラゴンボールの力を借りて、より幅広い層に格ゲーを広める夢を描きました。

かくしてファン、バンナム、アークの夢の結晶たるeスポーツ定番の2.5D格ゲー、それが「DBFZ(注1D)」です。[ソース元1]

↓記念すべき人造人間21号のデビュー作でもある。
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注1A)コンシューマーゲーム:スマホやPC等でなく、市販の家庭用ゲーム機で遊べるゲームを指す。

(注1B)GGXrd:「ギルティギアイグザード サイン」の略称。CEDEC AWARDS 2015ビジュアル・アーツ部門の最優秀賞。[ソース元1]

(注1C)格ゲー:「格闘ゲーム」の略称。狭義では真横視点で横向きに正対したキャラ2体が戦うジャンルを指す。

(注1D)DBFZ:「ドラゴンボールファイターズ」の略称。本レビューで解説。なお本作はセルルックで2Dゲームなので2.5D。

 

目次

最低限の文章で済ませたい方には「」の項目のみ、たっぷり読みたい方には「」の項目も追加で読んで頂ければ幸いです。

それらを読んでもなお飽き足らないのであれば、ぜひ末尾が空欄の項目も読んで下さい。

1.概要

目次より先に読んで頂いた項目です。

2.コンシューマーゲームでも並外れた映像美 ☆

スマホより高性能のコンシューマーゲームの中でも、如何にDBFZの映像美が並外れているか考察します。

3.ストーリーを彩る人造人間21号 ☆

オフラインで遊べるモードとしては一番の目玉である、ストーリーモードの魅力を考察します。

4.ドラマチックバトル ☆

特定のキャラやステージでのみ発生する特殊な演出を解説します。

5.蛇の道から精神と時の部屋へ ☆

習熟と共に、やれる事が増えて有利となるDBFZ、ひいては格ゲーの魅力を考察します。

6.PvPについて ☆

ネットワークを介して気軽に人と対戦できる功罪と機能を考察します。

7.まとめ ★

これまでの解説から、本作がどんなゲームで、どんな良さがあって、どんな方に向いているかを解説します。

8.思い出話

文字通り、本作に関する、個人的な思い出話です。

9.こちらもあわせてどうぞ

本ページと何かしらの関連性や共通点を持つコンテンツを3つ紹介します。あと掲示板もどうぞ。

10.最後に

本ページについての、あとがきです。

 

2/10 コンシューマーゲームでも並外れた映像美 ☆

昨今のスマホゲームの中にはレジェンズ等、下手な「コンシューマーゲーム(注2Aa)」顔負けの映像美を堪能できる物もあります。

しかし、少なくともレジェンズはコントローラーを使わず手元の画面を忙しなくタップする以上、迫力と快適さの両立は困難です。

迫力ありきで10インチ超えのスマホやタブレットを使うと、余りの大きさや重さでプレイに支障を来す事でしょう。

ましてやテレビやモニターに接続した所で、見るのは変わらず手元の画面です。ふと見上げても映るは縦画面で、こじんまりです。

それに対し、基本的にコンシューマーゲームはテレビへの接続とコントローラーの使用が前提です。無論ゲームは横画面です。

つまり映画館なみのサイズでもない限り、さほど快適さを損なう事なく素直に大画面の迫力を楽しめるのです。

むろん上手なコンシューマーゲームならばレジェンズを遥かに超える映像美です。昨今のDBゲーもまた、例外ではないのです。

↓これが、お手持ちのテレビ画面いっぱいに映るのだ。
 

そんな「コンシューマーゲーム(注2Ab)」、歴代DBゲーの中でも、ひと目みただけで「DBFZ(注2Ba)」の映像美は並外れています。

アニメ版と見比べても遜色ない鋭い陰影のセルルック、それでいてキビキビとしたリミテッドアニメ、そして迫力の嘘パース。

それらを存分に堪能できるDBFZのOPが、ほぼ丸々DB超の60秒CMとして放映された事もある程です。[ソース元1]

国内コンシューマーゲーム市場規模はスマホゲームの約25%、まして「格ゲー(注2Ca)」は数十万本が限度です。[ソース元1] [同2]

それ程の小さな市場規模のジャンルを60秒かけてCM放映した、との事実からもDBFZの映像美の並外れっぷりが伺えます。

もちろんゲーム中でも一つ一つのモーションを1コマ単位で陰影やパース、そして表情に至るまで緻密に作られています。

そのカラクリは、決まったアングルでのみ最も映える事を、ただ貪欲に追求した「根性」にあります。[ソース元1] [同2] [同3]

これが、あまりアングルが動かずフィールドも狭い、悪く言えば時代遅れの格ゲーだから出来た映像美なのです。

↓戦闘民族(キミたち)にしか描けない表現(バトル)がある。
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注2Aa)コンシューマーゲーム:スマホやPC等でなく、市販の家庭用ゲーム機で遊べるゲームを指す。

(注2Ab)コンシューマーゲーム:上記3Aaを参照。性能や価格がピンキリのスマホと異なり、買うべきゲーム機が分かり易い。

 

(注2Ba)DBFZ:「ドラゴンボールファイターズ」の略称。本レビューで解説。ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けにも出ている。

 

(注2Ca)格ゲー:「格闘ゲーム」の略称。狭義では真横視点で横向きに正対したキャラ2体が戦うジャンルを指す。

 

3/10 ストーリーを彩る人造人間21号 ☆

レジェンズを筆頭に大半のスマホゲームは、ストーリーに沿ってゲームを進めていきます。

特に人気のあるゲームは続々と新章が加わり、それらも基本無料で楽しめる点が大きな特徴です。レジェンズも、その一つです。

しかし、少なくともレジェンズには4つ、意見の分かれる点があります。

1つ、スタミナ制。2つ、ほぼボイスが流れず簡素な演出で進むストーリー。3つ、悪く言えば延々と引き延ばされるストーリー。

よしんば、これらを受け入れたとしても、もしも将来サービス終了してしまえば幻となり、二度と楽しめなくなるのが4つ目です。

そこで、そんなの嫌だ!という方の為に「コンシューマーゲーム(注3Aa)」があります。基本的には前述の4点とは無縁です。

自分の好きなペースで、フルボイスで派手な演出のストーリーに興奮し、堂々のエンディングに涙するのも、また一興なのです。

↓無論やり込み要素も見逃してはならない。
 

そんな「コンシューマーゲーム(注3Ab)」の中で「DBFZ(注3Ba)」「ストーリーモード(注3Ca)」が秀でる点は、人造人間21号です。

21号は登場以来、いくつものグッズを作られ続け、後のDBゲーにも何かしらの形で登場する、屈指の人気キャラです。[ソース元1]

DBFZは、そんな21号のデビュー作であり、例の映像美かつフルボイスで変身前の姿まで表現されるのです。声は桑島法子です。

もちろんストーリーは21号が極めて重要なポジションであり、要所要所で21号の魅力を堪能できます。

なおストーリーモードには本筋とは別に、選択肢に応じて僅かながら直後のリアクションが変化する場面もあります。

また、敵味方が特定の組み合わせの時と、バトルを重ねてキャラが成長した時だけの会話イベントも用意されているのです。

インタビューではゴテンクスとナッパ等が紹介されましたが、もちろん21号にも用意され、意外な一面も見せてくれます。[ソース元1]

ストーリーは全3章あり、さほど難易度も高くない筈なので、レジェンズの空き時間に21号の活躍を見届けるのも乙でしょう。

↓アークシステムワークスとドラゴンボール、最強のフュージョン。
 

その難易度の低さの裏付けとして、腕に自信がなくても何とでも対策を打てる豊富な救済措置が挙げられます。

序盤にある「バトルチュートリアル(注3Da)」へ行けば敵は、ほぼ棒立ちなので、まず負ける事がなく成長も出来ます。

また、バトルに勝って得られる「スキル(注3Ea)」を装備する事で、より強化したり成長を早めたり体力を回復したり出来ます。

それでも体力が心配ならば、バトル中の交代、「Sparking !(注3Fa)」の使用などで、更なる回復が可能です。

交代すれば減った体力のうち青い部分まで徐々に回復しますが、青い部分が残った状態でバトルに勝っても回復できません。

よって勝つ前に早く回復したい時もSparking !が重宝します。使っても使わずとも次のバトルで、また使えるので使う方が得です。

まだ心配の方も安心です。バトルに参加させなかったキャラの体力も30%回復するので、上手くローテすれば常に全快なのです。

これらの救済措置をフル活用すれば、よほど猪突猛進ばかりでもない限り、エンディングまで漕ぎ着けられる事でしょう。

↓まずは仲間を助けに行こう。
 

エンディングを迎えてもレベル等は、そのまま繰り越すので、今度は全キャラの会話イベント解禁が目標となります。

その為の成長を効率よく行える手段も、また豊富です。その筆頭が、2周目から選べるハードモードです。

これは文字通り1周目より格段に敵が強化された難しいモードですが、エンディングまでの成長ぶりで十分に渡り合えます。

また難しい分、効率よく成長でき、より高レベルで効果の高い「スキル(注3Eb)」も得られる見返りの大きさが魅力的です。

そして腕に自信があれば高レベルの成長を早めるスキルを複数、装備してバトル、特に魔人ブウに勝てば更なる見返りです。

もしもバトルでボタン連打に飽きたら、「気力ゲージ(注3Ga)」回復と「アシストゲージ(注3Ha)」回復のスキルの出番です。

いずれもピンチから脱し、より強力かつ派手な必殺技や仲間との連携で圧倒するチャンスを作るのに欠かせない要素です。

これらの行動でゲージを消費しますが、スキルで抑えられます。積極的に使えば新たな可能性が見え、より楽しくなる事でしょう。

↓あなたの腕前や残り体力、手持ちのスキルも考えて装備しよう。
 

以上より、「DBFZ(注3Bb)」「ストーリーモード(注3Cb)」の魅力は人造人間21号と、条件を満たして見られる会話イベントです。

豊富な、それらを例の映像美とフルボイスで堪能できる点は、他のDBゲーにない唯一無二の強みです。

また3章すべてクリアすれば、21号を他のモードでも使える様になるので、ストーリーに興味がなくても1周して損はありません。

それらの解禁を後押しする救済措置や手段も豊富で、腕に自信がなくとも目的を果たせる事でしょう。

何より工夫次第で、ただボタンを連打するだけのバトルから脱却し、より楽しくバトルできる新たな可能性が見込めます。

一方、レジェンズと比較するとストーリーや成長要素、使えるキャラ数が物足りない、と感じる方も、いらっしゃるかも知れません。

逆に言えばレジェンズの、それらに付いていけない方の受け皿となり、確実に主役級のキャラを使える点も、また事実です。

それでもストーリーモードで使えるキャラは少数なので、もっと色んなキャラを使いたい方は、「VSモード(注3Ia)」へGOです。

↓勝って何が、もらえるか楽しみ。
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注3Aa)コンシューマーゲーム:スマホやPC等でなく、市販の家庭用ゲーム機で遊べるゲームを指す。

(注3Ab)コンシューマーゲーム:上記3Aaを参照。有料で新章が配信される例もあるがDBFZは、そうではなく3章で完結。

 

(注3Ba)DBFZ:「ドラゴンボールファイターズ」の略称。本レビューで解説。ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けにも出ている。

(注3Bb)DBFZ:上記3Baを参照。レジェンズと同じく3on3バトルだが、交代で回復でき仲間を活かした立ち回りの選択肢が豊富。

 

(注3Ca)ストーリーモード:ストーリーに沿ってマスを移動し、戦い、成長させつつ進めるモード。後からイベントを見直せる機能も。

(注3Cb)ストーリーモード:上記3Caを参照。映像美とフルボイスに反し、台詞を進めるのにボタン押しが必要なのは不便か。

 

(注3Da)バトルチュートリアル:悟空が戦い方を教えてくれるバトル。指示に従って理解を深められるが無視して戦っても問題なし。

 

(注3Ea)スキル:バトルを有利にしたり見返りを大きくしたりするアイテム。計3つまで装備でき、バトルに出るキャラ全員に適用。

(注3Eb)スキル:上記3Eaを参照。同じスキルも複数、装備すれば効果も足されるが、バトル中は変更できないので要注意。

 

(注3Fa)Sparking !:素早い体力回復とパワーアップが出来る強力な切り札。バトル中に1回だけ使えて効果は7〜21秒つづく。

 

(注3Ga)気力ゲージ:いつでも出来る行動よりも強力な行動に必要なゲージ。前進や攻撃、被ダメージ等で最大7本まで溜まる。

 

(注3Ha)アシストゲージ:仲間を呼び出し攻撃させる為に必要なゲージ。呼び出し後のクールタイムを経れば何度でも呼び出せる。

 

(注3Ia)VSモード:ネットワークを介さず家族や友達と対戦、またはCOM戦をするモード。1〜2人のチームでハンデも付けられる。

 

4/10 ドラマチックバトル ☆

レジェンズを筆頭に大半のスマホゲームはストーリーも、さる事ながら膨大なキャラを収集し、成長させる点が大きな特徴です。

悟空やフリーザ等は当然として、キャベやフロスト等、まだ「DBFZ(注4Aa)」に出ていないキャラも数多く現れ、バトルに出せます。

特定キャラ間の掛け合いも豊富なので、たとえ弱くとも、お気に入りのキャラを戦わせ続けて育てるのも、また一興です。

しかしF2Pスマホゲームの例に漏れずレジェンズも、例え大金を出しても運が悪ければ、欲しいキャラを取れる保証はありません。

そして中毒化して借金した挙句、返済できなくなる深刻なケースは枚挙に暇がなく社会問題と化しています。[ソース元1]

そこでDBFZの出番です。登場キャラ数こそレジェンズより極めて少ないですが、一定の金額で必ず欲しいキャラを買えます。

2021年現在、全てのキャラを買うと税込8,250円です。安いかは、さておき借金の心配は無用と断言できるのです。[ソース元1]

↓身も蓋もない話、キャラが膨大な程、強いキャラの厳選が大変。
 

そんな「DBFZ(注4Ab)」は映像美が凄い、と何度も触れましたが、キャラだけでなくステージ、及び、掛け合いにも注目です。

空中からの叩き付け等でステージの足場に、ひび割れや抉れが発生し、気弾を弾くと背景の建物や岩肌が破損するのです。

加えて特定の技で相手を倒した時のステージ破壊演出も見逃せません。ブッ飛ばされた相手が背景に激突した時の破壊音。

別のステージまで突き破って双方それを追いかけるスピード感は、バトルのテンポを損なわず、かつ極めて爽快です。

また巨大なエネルギー弾や、かめはめ波などで倒しても、大爆発や宇宙つき抜けの後、別のステージと化す事もあります。

セルゲームのリングに至っては、完全に破壊されて荒野となる等、爽快感や新鮮味だけでなく原作再現にも繋がっています。

そして特定キャラ間の掛け合いもレジェンズ以上に豊富です。バトル前後も最中も色んな場面で色んな台詞を喋りまくります。

原作やアニメで関わりのあるキャラは勿論、直接は関わりのないキャラにも存在し網羅は困難です。全て聴けるでしょうか?

↓バトル前に至っては台詞と共に表情が変わる事も。
 

その極致となるのが、「ドラマチックスタート(注4Ba)」、及び、「ドラマチックフィニッシュ(注4Ca)」です。

これらはバトルに参加するキャラやステージ、そしてトドメの刺し方が条件と合った時のみ、原作の名場面が流れるイベントです。

例えば先鋒が孫悟空(超サイヤ人)VSフリーザでクリリン抜き、ステージがナメック星の時、ドラマチックスタートが流れます。

そしてステージ破壊でナメック星を崩壊させ、最後に単独かつ、ごく限られた技でフリーザを倒せばドラマチックフィニッシュです。

よって、どちらも観たい場合、フリーザへのトドメを後回しにしてステージ破壊、トドメの際は仲間を呼び出さず特定の技を命中。

この様に回りくどく不利な手順が必要なので、狙って流せる物ではありませんが、「VSモード(注4Da)」ならば必ず狙って流せます。

特にドラマチックフィニッシュは追加されたキャラの一部にも用意されているので、それ目当てでキャラを買うのも良いでしょう。

確かに観るだけなら動画サイトで十分ですが、実際にバトルする前後に観て得られる高揚感や余韻は雲泥の差と言えるのです。

↓この後クリリンが現れたら台無しだよね。服には触れぬ様。
 

以上より、「DBFZ(注4Ac)」は欲しいキャラのコスパ、ステージ演出、そして掛け合いにおいてレジェンズより秀でています。

現段階では追加されたキャラ全てを買っても1万円以下で済むので、少なくとも中毒の果ての借金地獄とは無縁と断言できます。

特定の技を当てた時のステージ破壊演出は、いずれもバトルのテンポを損なわず爽快感や新鮮味に溢れ、原作再現も兼ねます。

特定キャラ間の掛け合いも、原作やアニメで直接は関わりのなかったキャラにも用意され、探す意欲を掻き立てます。

何より「ドラマチックスタート(注4Bb)」等は、困難な条件に見合った高揚感や余韻を、もたらす事でしょう。

一方、確かにゲーム上の都合による演出の違和感は否めません。直線状に割れる足場、再生する背景、途切れる長台詞など。

加えて都合と関係なく意図の読めない改変もありますが、それらを考えてもDBFZの大きなセールスポイントに変わりないのです。

なお、「アーケードモード(注4Ea)」なら買っていないキャラも相手として出る事もあるので、買うつもりの無い方は要チェックです。

↓「ズガーン」から「ババーン」までの間が絶妙。
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注4Aa)DBFZ:「ドラゴンボールファイターズ」の略称。本レビューで解説。ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けにも出ている。

(注4Ab)DBFZ:上記4Aaを参照。例えばベジータ(超サイヤ人)がセルに、一気に5000ダメージ与えた時、積年の恨み節を発する。

(注4Ac)DBFZ:上記4Aa,4Abを参照。違う服や服の破れ等の再現には、丸ごとキャラ作り直しが必要で実装が困難。[ソース元1]

 

(注4Ba)ドラマチックスタート:バトル開始前に展開される名場面。DBZのサイヤ人編からセル編にかけて3パターンのみ存在。

(注4Bb)ドラマチックスタート:上記4Baを参照。半分シームレスで、完全には飛ばせない点が不評の為か、全く追加されず仕舞い。

 

(注4Ca)ドラマチックフィニッシュ:ドラマチックスタートと逆に、バトル終了後に展開。続々と追加され、中には元の話と逆のオチも。

 

(注4Da)VSモード:ネットワークを介さず家族や友達と対戦、またはCOM戦をするモード。1〜2人のチームでハンデも付けられる。

 

(注4Ea)アーケードモード:1人で3〜7回COM戦を行うモード。RANDOMを選べば、買っていないキャラと戦える事がある。

 

5/10 蛇の道から精神と時の部屋へ ☆

良くも悪くもポチポチゲーのドッカンバトルから一転、同じスマホのDBゲーと思えない程レジェンズは大幅な進化を遂げました。

実は二次元空間ながら、それを感じさせないドラゴンボールらしい立体感とスピード感に秀でたバトルが繰り広げられます。

また移動から回避、攻撃、必殺技、バフデバフまで、あらゆる行動を指一本で行えるようシンプルに、まとめられています。

それでいて難しい操作で長く攻撃し続ける技術介入の余地も多く、世界大会が行われた事もあります。[ソース元1]

その様にシンプルで熱いレジェンズですが、やれる事の少なさは否めず、ストーリーを進める上で飽き易さが見え隠れしました。

そこで「DBFZ(注5Aa)」の出番です。操作に両手が必要な分、やれる事はレジェンズより遥かに多く、豊富なバトルを楽しめます。

それでいてレジェンズと同じく二次元空間なので、リアルタイム性の高いDBゲーの中では比較的、馴染みやすいかも知れません。

↓レジェンズと異なりステージには端があり、越えられない。
 

「DBFZ(注5Ab)」、ひいては「格ゲー(注5Ba)」の大きな魅力は知識や技術を磨く度に、やれる事が増えて有利となる拡張性です。

最初は「弱攻撃(注5Ca)」の連打で十分です。これを計12回、当てれば勝ちです。攻撃されない限り、いつでも何回でも出来ます。

3発目を「ガード(注5Da)」されれば隙だらけでピンチですが途中で「中攻撃(注5Ea)」や気弾、必殺技などに派生して隙を消せます。

これで良くて仕切り直し、悪くてもガードできてピンチを凌げますが不利です。どうせなら更に攻めて、有利のままが良いですよね。

それを実現するのが、仲間を呼び出しての攻撃です。隙を消して更に仲間を呼べば、もう1〜2回、同じ様に攻め込めます。

いや同じと言わず上手く攻め方を変えれば、相手のガードを崩し大ダメージを与え、そのまま圧倒できるチャンスが見込めます。

仲間を呼べない時は「バニッシュムーブ(注5Fa)」です。反撃のリスクこそあれど、「気力ゲージ(注5Ga)」の限り攻め込めるのです。

この様に知識や技術を磨けばガードされてピンチの筈が、一転して相手を圧倒するチャンスなのです。ワクワクしてきませんか?

↓いかに相手の動きを止められるかが鍵。
 

先程は「ガード(注5Db)」された時でもピンチをチャンスに変えられる話をしましたが当然、攻撃を当てた時にも役立ちます。

「弱攻撃(注5Cb)」の連打を12回、当てれば勝てると書きましたが、言い換えると12回も危険を冒さねばならない訳です。

少しでも、その回数を減らす為に重要なのがコンボ技です。この点はレジェンズでも同じです。

しかし「DBFZ(注5Ac)」は輪を掛けてコンボ技の可否を左右する要素や、コンボ技のバリエーションが多岐に渡るのです。

最初に当てた攻撃や場所から難易度、威力、互いの各種ゲージ、そして相手を端へ追い込み転ばせる有利なポジションか否か。

コンボ技の引き出しを増やせば増やす程、これらを勘案した上でベストなコンボ技を実践でき、より有利に戦えるのです。

中でもコンボ技に「バニッシュムーブ(注5Fb)」を組み込むと実用性も、さることながらドラゴンボールらしいスピード感が爽快です。

まして自分の操作と攻撃が連動する一体感、並外れたダイナミックな動き、演出、効果音による爽快さはトップクラスなのです。

↓弱攻撃の連打の後すぐ交代してコンボ技を継続。
 

ここまで書くと「DBFZ(注5Ad)」は、ひたすら攻め込まれてボコボコにされるだけのゲームと思われるかも知れません。

実際その通りですが、それなりに防御や反撃、すなわち形勢逆転の手段も数多く用意されている点も、また事実です。

まず「ジャンプ(注5Ha)」中に「ガード(注5Dc)」で、ほぼ全ての攻撃を防げ、かつ猪突猛進に対する返り討ちの手段が多く強力です。

続いて、しつこい気弾の連射に「超ダッシュ(注5Ia)」、しつこい超ダッシュやジャンプ攻撃に「しゃがみ強(注5Ja)」などが有効です。

攻めのタイミングが分かれば、タイミングよく攻撃を弾いて隙を作る事も出来ます。いずれも成功すればコンボ技のチャンスです。

「気力ゲージ(注5Gb)」があれば、より簡単に最上位の必殺技や「バニッシュムーブ(注5Fc)」で形勢逆転を狙えます。

もし、これらを狙う隙もない程の猛攻を浴びても、ハイリスクローリターンながら割り込む様な交代で仕切り直しを図れるのです。

ほぼローリスクな鉄壁のガードで猛攻を凌ぎ、隙を見て攻防一体の大技で逆転するカタルシスもまたDBFZならでは、なのです。

↓狙って、しゃがみ強を当てられるかが腕の分かれ目。
 

3on3バトルなので 交代も避けては通れません。レジェンズと異なり交代すると減った体力のうち青い部分まで徐々に回復します。

よって回復できないうちに倒されると大損なので、さっさと交代すべき…とは一概に言い切れない点が心憎いです。

何故なら安易に交代した所で、また引っ張り出されてしまう恐れがある為です。しかも青い部分が消滅して大ピンチです。

仲間が減ると体力回復が難しくなり、長く攻められなくなり、コンボ技の最大ダメージが減る甚大なデメリットを抱えます。

その代わりに仲間が減る度に「Spariking !(注5Ka)」の効果時間が14秒、21秒と延び、かつ最後の1人になると威力が増えます。

確かに仲間が減るデメリットは大きいですが、最後の1人になった時のSparking !による底力や爆発力も決して侮れません。

これらを踏まえ、1人目が瀕死の時は無難に交代し一発逆転に賭けるか、あえてSparking !で延命を図り数の暴力で完封するか。

二つに一つ。一概に、どちらが良いとは言えません。知識や技術と同等以上に、頭脳戦もまた勝敗を左右するのです。

↓喰らっていなければ使える。負ける前に使え!
 

以上より「DBFZ(注5Ae)」、ひいては「格ゲー(注5Bb)」の大きな魅力は知識や技術を磨く度に、やれる事が増え有利となる点です。

「ガード(注5Dd)」されてピンチの運命を足掻けるだけ足掻いてチャンスに変え、華麗なコンボ技で圧倒する攻めの快感。

最初に当てた攻撃や状況によって狙うべきコンボ技が大きく変化し、引き出しの数だけ有利に戦える奥深さ。

逆にピンチのままでも、ほぼローリスクな鉄壁のガードで猛攻を凌ぎ、隙を見て攻防一体の大技で逆転するカタルシス。

交代すると多少は体力を回復できる点と、交代されても元通り引っ張り出して回復を阻止できる点を踏まえた戦略性。

これ程の濃いバトルを、たった数分ほどで堪能できる作風は、レジェンズ勢にとっても納得いく物である、と考えられます。

むしろレジェンズより難し過ぎだろ、と思われるでしょうが、とりあえず「弱攻撃(注5Cc)」の連打とガード、交代だけで良いです。

続いて「中攻撃(注5Eb)」の連打の締めに交代してドッカンドッカンやると、ゲームの楽しさの原点を思い出せるかも知れません。

↓弱攻撃しか出来なくても神龍が助けてくれる!
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注5Aa)DBFZ:「ドラゴンボールファイターズ」の略称。本レビューで解説。ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けにも出ている。

(注5Ab)DBFZ:上記5Aaを参照。レジェンズと異なり重力の概念が強く空中に留まれず、地上でのバトルが主。

(注5Ac)DBFZ:上記5Aa,5Abを参照。レジェンズで出来る事の多くは、DBFZでも低めのコストで可能。コンボ技の、お供でもある。

(注5Ad)DBFZ:上記5Aa〜5Acを参照。レジェンズと異なりキャラの性能差で瞬殺される事は滅多になく、どこかで動ける様になる。

(注5Ae)DBFZ:上記5Aa〜5Adを参照。総じてレジェンズより複雑だが、とにかくボタン連打でも戦える分とっつき易い、とも取れる。

 

(注5Ba)格ゲー:「格闘ゲーム」の略称。狭義では真横視点で横向きに正対したキャラ2体が戦うジャンルを指す。

(注5Bb)格ゲー:上記5Baを参照。よく難しいと言われるが、ゲームの目的は至って簡単。先に相手の体力を0まで減らす事のみ。

 

(注5Ca)弱攻撃:ボタン一つで出せる最も基本的な攻撃。リーチは短いものの1発目の攻撃が早く隙が小さい為、接近戦の要。

(注5Cb)弱攻撃:上記5Caを参照。キャラによっては、連打それ自体をコンボ技に組み込めるので、上級者でも重宝。

(注5Cc)弱攻撃:上記5Ca,5Cbを参照。連打を空振りしても、3発目まで前進しながら出すので連打していれば、じき当たる。

 

(注5Da)ガード:相手の攻撃を防ぎ、ほぼ無力化する行動。一部の攻撃を除きダメージや仰け反りの隙をゼロ付近に抑えられる。

(注5Db)ガード:上記5Daを参照。立って行うガードでしか防げない攻撃はワンテンポ遅いので、しゃがんでガードが基本。

(注5Dc)ガード:上記5Da,5Dbを参照。空中で行うガードは固い反面、反撃が難しくジャンプの瞬間が無防備という弱点もあり。

(注5Dd)ガード:上記5Da〜5Dcを参照。喰らったらムキにならず、ボタンを押し続けながら斜め上へガードして耐えるのが無難。

 

(注5Ea)中攻撃:ボタン一つで出せる攻撃。リーチ、攻撃の早さ、隙いずれも中間的で、2発目の足払いは立ちガード不可。

(注5Eb)中攻撃:上記5Eaを参照。しゃがんで出す足払いから最大ダメージのコンボ技が可能。これを当てる為の布石が大事。

 

(注5Fa)バニッシュムーブ:瞬間移動して背後から蹴り飛ばす攻撃。奇襲、反撃、隙消し、コンボ技と用途は多岐に渡って強力。

(注5Fb)バニッシュムーブ:上記5Faを参照。コンボ技を延ばす他にも、交代した直後の相手を引っ張り出す為にも欠かせない。

(注5Fc)バニッシュムーブ:上記5Fa,5Fbを参照。奇襲や反撃の際、空中でガードされると不利で、しゃがみ強などに弱い点に注意。

 

(注5Ga)気力ゲージ:中攻撃の連打の締めやバニッシュムーブ等に必要なゲージ。超ダッシュを除く前進や攻撃、被ダメ等で増加。

(注5Gb)気力ゲージ:上記5Gaを参照。最大7本たまる。これを使う行動は、どれも強力なので無駄なく適切な使用が大事。

 

(注5Ha)ジャンプ:我らが少年ジャンプでなく跳躍。多少は高度や軌道を変えられる。ジャンプ中の攻撃は、しゃがみガード不可。

 

(注5Ia)超ダッシュ:超スピードで飛び相手に突撃。当たればコンボ技でガードされても、ほぼ五分。基本的には交代した時も発動。

 

(注5Ja)しゃがみ強:リーチが長いものの攻撃は遅く隙も大きい強攻撃を、しゃがんで出すと空中からの攻撃を返り討ちに出来る。

 

(注5Ka)Sparking !:ガード中であっても1回だけ発動でき、素早い体力回復の他、威力や攻めの勢いを増す強力な切り札。

 

6/10 PvPについて ☆

レジェンズも「DBFZ(注6Aa)」もネットワークを介した人との対戦が可能ですが、どちらも一方的にボコられる修羅の世界です。

それも、その筈。内訳こそ違えど彼らは勝つ為の鍛錬に莫大な金と時間を費やし、数多の死線や敗北を潜り抜けた猛者です。

確かにレジェンズではスタミナ制の適用外で、かつ勝っても負けても報酬を貰える為、参加する事に意義がある面もあります。

しかしDBFZは全くと言って良いほど報酬の類を貰えません。代わりに貰えるのは一方的にボコられる精神的ダメージです。

それを知ってか知らずか、そんな修羅の世界にホイホイ参加した挙句、キレて八つ当たりする例は後を絶ちません。[ソース元1]

ただ勝ちたい、楽しみたい、良い思いをしたいのであれば、PvPより遥かに易しいCOM戦を当たって頂く方が、よっぽど早いです。

それともCOM戦でなく、あくまで「PvP」で勝った実績が欲しいだけでしょうか?ならば現実を知り人生の糧とする良い機会でしょう。

↓厳しく書いたが無理して修羅の世界に行く必要なし、と申したいだけ。
 

少なくとも「DBFZ(注6Ab)」において、わざわざPvPに頼らずとも目標とすべき事は、いくらでもあります。

まず「ストーリーモード(注6Ba)」です。確かに今はバトルで貯まるゼニーで全てのイベントや人造人間21号を解禁できます。

とは言えゼニーを貯めるには、ひたすらバトルを繰り返すのみです。それを考えるとストーリーモードにも、まだ意義はある筈です。

続いて「アーケードモード(注6Ca)」です。特に「HARD」と銘打たれたコースでは好成績どころかノーコンクリアに骨が折れます。

相手の体力や威力が激増して理不尽に思えますが、行動パターンの穴を突いたルーチン化やコンボ技で、十分に渡り合えます。

確かにPvPで通用するとは限りませんが実行には、それなりの知識や技術が必要です。精度を磨けば強力な武器となる筈です。

それを促すのが各種「プラクティス(注6Da)」「修業モード(注6Ea)」です。全キャラと9割方の項目クリアでルーチン化も楽々です。

かくして安定してAランク以上を取れれば一人前です。それを果たしてからPvPに参加しても遅くないのでは、ないでしょうか。

↓コンボ技は丸コピより自分なりにアレンジすれば、なお良し。
 

一人前になって改めてPvPに参加すると、プレイヤーの数だけ存在する極めて豊富な行動パターンや強さに驚く事でしょう。

まずCOM戦で通じたルーチン化が、ほぼ通じません。選択肢の一つとしては有効でも、じき読まれて通じなくなるのがオチです。

逆に、COM戦では通じなかったフェイントなど様々な行動が通じたり、操作ミスが、かえって良い結果を生んだりする事もあります。

どの行動なら通じるか、どうすれば通じる様になるか、通じなかった時いかに行動を変えられるか、瞬時の判断が必要です。

判断や試行錯誤の果てに相手の弱点や癖を読みCOM戦の様に、その人だけのルーチン化が出来れば、もう勝利は目の前です。

もし力およばず負けたとしても、そのバトルを観直して自分の弱点や癖、相手から盗めそうなテクニックを見つけられる筈です。

そして練習を重ねて上達し、相手ごとに全く異なる新鮮なバトルを経て、勝てる様になった時の高揚感はPvPでしか味わえません。

良くも悪くも思い通りにならない点に、少しでも悟空みたくワクワクできる戦闘民族には、これ以上ない最高の生き甲斐なのです。

↓強敵とのバトル、反省、修行。まさしく悟空体験だ。
 

これまでPvP自体の功罪を語りました。それとは別に「DBFZ(注6Ac)」のPvPにはレジェンズとは大きく異なる特徴があります。

それは、強いキャラの取得や育成と言った、バトル自体の鍛錬と関係ない事に金と時間を費やす必要がない点です。

もちろん有料のキャラを買うメリットはあります。例外こそあれど無料で使えるキャラより多少、強い傾向にあります。

また、買えば練習相手としても出せるので苦手な行動の対策を立て易い分、買わない人より多少、有利なのは間違いありません。

それでも意図的に格付けされたレジェンズほど強さに極端な差はなく、買わずとも十分に渡り合える点も、また事実なのです。

何よりDBFZのPvPには育成要素が全くなく、ほぼプレイヤーの実力、鍛錬に費やした時間が全て、とバトルは極めて公平です。

ついでにエントリー中も一部の鍛錬で時間を潰せる、2勝するまで同じ相手と連戦できる等、レジェンズより便利な点も多いです。

以上より、ひたすらバトルしたい、ほぼ自分の実力で勝敗を付けたい、という方には、むしろレジェンズ以上にオススメなのです。

↓読み込みナシで即座にバトル再開。むろん連戦しなくても良い。
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注6Aa)DBFZ:「ドラゴンボールファイターズ」の略称。本レビューで解説。ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けにも出ている。

(注6Ab)DBFZ:上記5Aaを参照。もし実力が近いか程よく接待してくれる優しい友達と戦えれば話は別。でなければ実力あるのみ。

(注6Ac)DBFZ:上記5Aa,5Abを参照。なお開発者は、もっとPvPにホイホイ参加して貰える様に、と張り切ってしまった。[ソース元1]

 

(注6Ba)ストーリーモード:ストーリーに沿ってマスを移動し、戦い、成長させつつ進めるモード。後からイベントを見直せる機能も。

 

(注6Ca)アーケードモード:1人で3〜7回COM戦を行うモード。喰らわず色々な行動をして短時間で勝てば好成績を取れる。

 

(注6Da)プラクティス:練習の意。指示に従い基本の操作やコンボ技を学ぶ事も出来るが一部キャラの難しく非実用的な物に注意。

 

(注6Ea)修業モード:基本から応用まで、プラクティスよりも更に踏み込んだ実戦的な指示を受けるモード。キャラの台詞にも注目。

 

7/10 まとめ ★

レジェンズを始めとするスマホのF2Pと比べて、「コンシューマーゲーム(注7A)」が秀でる点は多くあります。

卓越した映像美や演出、好きなペースで遊べる気軽さ、堂々のエンディング、そして借金せず必ず好きなキャラを買える安心感。

その中でも「DBFZ(注7B)」は並外れたアニメ的な映像美、多彩かつ派手な演出、そして人造人間21号の活躍が魅力的です。

バトルも「格ゲー(注7C)」ながら、レジェンズと同じくスピード感あふれる二次元空間で、かつボタン連打で戦える取っ付き易さです。

それでいて知識や技術を磨く度に仲間やリソースを活かした攻防など、やれる事が増える拡張性はレジェンズを遥かに凌ぎます。

それを後押しするモードも充実している他、レジェンズと異なりPvPは、ほぼ実力勝負の世界でバトルや鍛錬に専念できるのです。

以上より、DBFZはレジェンズに代わるDBゲーをしたい、悟空みたくストイックに己を高めたい、という方にオススメです。

↓ドラゴンボールと格ゲーの片方でも好きなら。
 

注釈一覧(専門用語を押して本文に移動)

(注7A)コンシューマーゲーム:スマホやPC等でなく、市販の家庭用ゲーム機で遊べるゲームを指す。

(注7B)DBFZ:「ドラゴンボールファイターズ」の略称。本レビューで解説。ゲーム機「ニンテンドースイッチ」向けにも出ている。

(注7C)格ゲー:「対戦格闘ゲーム」の略称。とりあえず初心者はPvPに参加しない事を推奨する。どうしてもと言うなら自己責任で。

 

8/10 思い出話

DBFZが発表された頃、ほぼ毎週DB超を観ていてGGXrdレヴツーにも、お熱だったので、かなりの期待を寄せていました。

ただ発売直前のベータテストから3年間プレイして抱いた感想は、必ずしもポジティブ一辺倒という訳ではありませんでした。

最高に面白い、と思うと同時に初心者でも上級者でもない、僕みたいな初級中級あたりの層には辛いゲームとも思ったのです。

その理由は近年の格ゲーとしてはシンプルなルール、充実に2〜3年かかった上達の制度、稚拙なランクマッチと多岐に渡ります。

GGXrdでは複雑なルールをフル活用して劣勢を覆せただけに、シンプルなDBFZでは、そうは行かない、もどかしさが残りました。

発売から実に2〜3年後に、やっと納得いく修業モードが実装・拡張されましたが、それを必要とする層は、どれだけ残ったのやら。

DBFZで格ゲーデビューしました的な層に完勝する一方、格ゲーでメシ食ってます的な層に完敗という状況が半年ほど続きました。

↓最強の一角だった人造人間16号を、かめはめ波だけで完封できた事も。
 

ランクマッチの話を続けます。恐らくバンナムの意向でしょうが、誰もが最低段位からスタートの時代遅れぶりに辟易しました。

表向きは段位≒実力の近い相手と戦える筈が、時代遅れぶりの為に同じ段位なのに実力がピンキリとなってしまうのです。

よって近い段位と戦う初期設定では初心者狩りと化し、それを避けようと上と戦う設定とすれば今度は狩られる立場でした。

さすがに段位が上がれば、そう初心者とは戦わずに済むも、今度は近い段位なのに自分より強い奴ばかりとなってしまいました。

ならば自分も強くなろうにも用意された制度は、ざっくりで実用性に乏しい物ばかりで、強くなる切っ掛けを見出せずにいました。

どちらかと言えば掛け合い鑑賞を目当てに最強の書を買い、確かに実力は上がった物の、すぐ頭打ちとなってしまいます。

なかなか実力の近い相手と戦えず、上達の機会もなくPvPでは黒星が続いた事で、完全に心が折れた時期もありましたね。

なのでレビューでもチラッと述べた様な、開発者がホイホイPvPに参加させようとしている努力を全く持って理解できませんでした。

↓少年悟飯のループコンボが出来なくされて悲しい。
 

バンナムと言えば、もう一つ。心が折れた背景には、後ろにジャンプしつつガードするチキン戦法が、やたらと強い点もあります。

どちらかと言えば僕は攻めたいタイプなので、同じバンナムの鉄拳みたくチキン戦法が強い点には、かなりの抵抗があります。

確かにシンプルとした以上、チキン戦法が弱いと攻めが強くなり過ぎて、バトルが大味すぎて破綻するのは分かりますがねぇ。

そもそも後ろにピョンピョンするのがドラゴンボールらしい絵面なのか。意見は割れるでしょうが絵面的には美しくないと思います。

なおCOM戦はと言うと安定してAランクを取れるも、ワンパターンな割に相手の体力や威力が激増したインチキ仕様で嫌でした。

そんなこんなで心が折れて燻っていた僕に、あるエールが届いた事で立ち直れました。それ以来、今でも良くして頂いて感謝です。

確かにPvPで勝てば楽しいですが、それ以上にスピード感や爽快感、やれる事が増える拡張性に惹かれたのではなかったのか。

長く続くアップデート、特に必ず同じ段位と戦える設定や修業モードも追い風となり、ようやく有意義に楽しめる様になったのです。

↓叩き付け後の重力が増え、テンポ向上と追い打ちミス軽減を両立。
 

それから1年かけて、超サイヤ人ゴッド級まで段位を上げた所で、状況は一変します。パッタリと同じ段位と戦えなくなったのです。

やむなく設定を変えると文字通り桁違いの超人ばかりと、また振り出しに戻ってしまった点は、あまりに皮肉だとは思いませんか。

いや、ただ超人なだけなら良いのです。問題は舐めプに走るサイヤ人ばかりな点です。笑えよ、と返せる力はありませんでした。

その間にもCOM戦を再評価して詐欺飛びを覚える、バトルを観直す等の努力も実を結ばず、ここらがDBFZの潮時と思いました。

しかし悔いはありません。最初に心が折れた時と違って、もう人事を尽くして一つの限界点と言える所まで結果を出しました。

その過程で、ゲームの教示に頼らず自発的に鍛錬してライバルを追い抜く喜び、同志との繋がり等、大切な物も得られました。

加えて同じ段位のライバルが挙って引退し、もうGGSTが出た今サイヤ人(笑)に舐めプされてまで、しがみつく意味はありません。

GGSTにはステージ端を壊してブッ飛ばす等DBFZよりドラゴンボールらしい点もあります。いつかDBFZ「2」に入れて欲しいですね。

↓ドラゴンボールは帰ってきた。きっとDBFZも。
 

 

9/10 こちらもあわせてどうぞ

・ドラゴンボールZENKAIバトルロイヤル

ゲームセンターで稼働中の、4人で対戦する3Dアクションゲームです。ゲーセン好きで、かつストイックなDBゲーをしたいなら。

・ドラゴンボールファイターズ 最強の書

DBFZの公式ガイドブックです。古くなった情報や抜け、間違いこそあれど、修業モードでも足りない点の解説も充実しています。

・ギルティギアストライヴ

アークシステムワークスが誇る人気シリーズの最新作です。DBFZで格ゲーにハマったなら、より磨きが掛かった映像美は必見。

・VGF掲示板

検索等で来て頂いたついでに、ご意見ご感想などを残して頂けると嬉しいですが、事前に三か条を一読ください。

 

10/10 最後に

「ロケテストもどき」とは本サイトにおいて、ゲリラ的に期間限定で制作途中のコンテンツを公開する事です。

大変長らくお待たせいたしました。予定表に載せて3年、本サイト7周年という節目で4ヵ月半かけて、ようやく完成させられました。

他所との差別化も兼ねて初となる星2つのコンテンツという事で、レジェンズに代わるDBゲーとしての良さに重点を置きました。

その結果、肝心のバトルの解説が後半の5/10まで後回しとなる、本サイトとしては極めて異例のレビューとなりました。

その5/10の内容もレジェンズと似た点や違い、取っ付き易さ、必殺技など長く迷走しました。その名残が少しだけ注釈にあります。

続く6/10も意見の割れる内容なので論調のバランス取りに苦労しました。それも含め僕の格ゲー論の集大成となったと思います。

それ以降はスイスイ書けました。アップデート前のネタやチキン戦法の是非など本文に組み込めない内容を盛り込みました。

2021/06/16 正式公開

2021/06/02,09 ロケテストもどき実施

2021/05/15〜18,24 ロケテストもどき実施

 

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