獅子堂さんに叱られたい。
本レビューで対象とする精通度:★★★★★
(本サイト、及び、本作を含む各書籍に精通)
所要時間:約2分(最低限) or 約6分(たっぷり) or 約9分(全て)
「獅子堂さんに叱られたい。」は、まんが4コマぱれっと2019年12月号から同2022年1月号まで連載した、茂木康信の漫画です。
気弱な新卒社員が、年上巨乳鬼上司に振り回されつつも互いに惹かれていく様が全2巻、23話に渡って展開されるラブコメです。
↓鬼上司ヒロイン、現る。
目次
最低限の文章で済ませたい方には「★」の項目のみ、たっぷり読みたい方には「☆」の項目も追加で読んで頂ければ幸いです。
それらを読んでもなお飽き足らないのであれば、ぜひ末尾が空欄の項目も読んで下さい。
目次より先に読んで頂いた項目です。
可能な限り獅子堂さん、ひいては本作の良さを語ります。
ほぼ主人公と獅子堂さんだけで話を回す事の限界を、本誌も交え考察します。
これまでの解説から、本作がどんな内容で、どんな良さがあって、どんな方に向いているかを解説します。
文字通り、本作に関する、個人的な思い出話です。
本ページと何かしらの関連性や共通点を持つコンテンツを3つ紹介します。あと掲示板もどうぞ。
本ページについての、あとがきです。
本作の一番の魅力、それは作者の理想の女性像を、これでもかと詰め込んだかの様な獅子堂さん自身に他なりません。
極めて肉感的なプロポーション、見る者を畏怖と同時に魅了させるツリ目、そして青髪ロングというセクシーかつクールな外見。
入社後、部長に昇進して部の業績を5倍に上げ、上層部の癌を一掃し、外を歩けば株価上昇というスーパーエリートとされます。
近寄り難い鬼上司であると同時に部下を想い、自身のコンプレックスを気にする母性的・女性的な一面も明るみになるギャップ。
回を追うごとに当初のクールさは何処へやら、良くも悪くも恋する乙女、ポンコツキャラ化が進み多彩な表情を見せてくれます。
対する主人公は気弱ながらも真面目で芯のある好青年であり、単なる鬼上司に留まらない獅子堂さんの魅力を引き出します。
良くも悪くも本作は、そんな凸凹コンビのイチャイチャ見せに特化した作風で、それだけを望む方の期待を裏切らない事でしょう。
↓鬼上司ぶりは部下を失ったトラウマ故なのか。
一方、主人公と獅子堂さんのイチャイチャ以外のストーリーを本作に求めるのであれば、残念ながら他を当たって頂くが吉です。
何故なら、その2人を除く人物は全員ほぼ舞台装置のモブ扱いで話、ひいては主人公や獅子堂さんの引き出しが限られる為です。
そもそも第1話からして獅子堂さんの職務怠慢としか思えない不自然な展開など、キャラ設定と描写のズレが目立ちます。
また 他の人物像を描かない以上、不当に主人公を追い詰めた社員への一喝や、それへの反発などの人間ドラマも望めません。
一応それを、やろうと頑張ったであろうシーンはありますが、いずれも取って付けた感じで印象を変えられるとは言い難いです。
この傾向は最後の最後まで尾を引き、終わってみれば本当に主人公や獅子堂さんは良いキャラだったか疑問が残る所です。
せっかく獅子堂さんには長編化に耐えうるバックボーンがあるので、それを活かした新キャラや話を見たかったと思います。
↓獅子堂さんの血行を訝しみ、突然マッサージをハッスルする主人公。
まんが4コマぱれっと本誌においても、たとえ萌え系の雑誌とて読者にも本作の底を見抜かれた節が掲載順から見て取れます。
下の画像は掲載された号ごとの掲載タイトル数と本作の順位を表したグラフで、順位つまり青が小さければ人気と見なします。
センターカラーである2019年12号と2020年3月号を除き2ケタ台の順位が続くなど、早くも人気低迷に喘いだと考えられます。
同7月号で突如1位の巻頭カラーという快挙を成し遂げます。この1つ前は露骨なジョジョパロ回だった為でしょうか。
同8月号でドベ3、同9月号でセンターカラーの乱高下を経て同10月号と同時期に単行本が出て、しばらく上の方に載り続けます。
単行本の旬も過ぎたと思しき2021年2月号からは再度2ケタ台に転落、例外の同3月号も9位と復権は見えなくなりました。
末期は3度も休載する等、この辺りで打ち切りが決まり作者のモチベーションもガタ落ちだったのかも知れません。
それでも最終話のセンターカラーも含め6度もカラー掲載を勝ち取る等、まずまずの結果を残しピクシブで活動を続けるのです。
↓ちなみに2020年7〜10月号は単行本とエピソードが前後する。
本作の一番の魅力、それは作者の理想の女性像を、これでもかと詰め込んだかの様な獅子堂さん自身に他なりません。
極めて肉感的なプロポーション、見る者を畏怖と同時に魅了させるツリ目、そして青髪ロングというセクシーかつクールな外見。
近寄り難い鬼上司であると同時に部下を想い、自身のコンプレックスを気にする母性的・女性的な一面も明るみになるギャップ。
対する主人公は気弱ながらも真面目で芯のある好青年であり、良くも悪くも恋する乙女、ポンコツキャラの一面を引き出します。
一方、その2人を除く人物は全員ほぼ舞台装置のモブ扱いで話の引き出しが限られ、キャラ設定と描写のズレも目立ちます。
よって2人のイチャイチャ以外を求めるなら他を当たるべきですが、イチャイチャだけを見たいなら、きっと期待に応えましょう。
以上より、本作は表紙の獅子堂さんに惚れた、タイトル通り獅子堂さんに叱られたい方にオススメです。
↓獅子堂さん以外の女性キャラが、ほぼ出ない点にも注意。
僕は「まんが4コマぱれっと」も茂木康信も知らず、たまたま行きつけの本屋で2巻を見かけた時点で虜となっていました。
ただ、見るからにエッチな漫画を紙で買うのは気が引けた為、電子版を買いました。ただ意外とエッチなシーンは少なかった様な。
感想は概ねレビュー通りですが、他にも倫理観だのデレるの早すぎだの、まあ文句は出ますよ。あと物理的にも変なシーンもね。
あるいは茂木氏は、お腹フェチだったかも知れませんが、その後のシーンを見るに相当、絞られたであろう事が想像つきます。
とまあ割と厳しく書きましたが何だかんだで獅子堂さんは好みですし、やはりキャラだけ使った全く別の物語を見てみたいですね。
切られた上層部の癌や元部下との再会とか、互いの家族ぐるみの交流とか、かつての上司には頭が上がらない獅子堂さんとか。
主人公も鬼上司の、お気に入り故ただ事で済むまいて。僕はテレビドラマを観ませんが、ドラマ化で良い感じに化けませんかね?
↓ドラマのテンプレに沿うだけで軒並み欠点が解消される…かも。
ドラゴンボールの2D格ゲーです。人造人間21号という、獅子堂さんと同じくツリ目の美女が出てストーリーにも深く関わります。
上記DBFZを作った会社の2D格ゲーです。ツリ目で感情のない少女が交流を経て変わっていく様は、さながら獅子堂さん…かも?
部屋を行き来し脱出を目指すアクションRPGです。女尊男卑そのものの作風は、主人公と獅子堂さんの関係を彷彿とさせます。
検索等で来て頂いたついでに、ご意見ご感想などを残して頂けると嬉しいですが、事前に三か条を一読ください。
「ロケテストもどき」とは本サイトにおいて、ゲリラ的に期間限定で制作途中のコンテンツを公開する事です。
完成後、第3週目の土曜日か末日に正式公開する予定ですが、その前の転載を禁止させて頂いております。ご了承ください。
ぼちぼち何か、その他レビューを作らなきゃ、と思って。僕の趣味を、さらけ出す様で恥ずかしいですが、まあ気分転換がてら。
本レビューに掲載した画像は全てKindleサンプルで読める範囲内です。問題があればVGF掲示板へ、お知らせ下さい。
本作のレビューならAmazonでも見れば良いですが、本誌の掲載順の変遷をグラフ化した上での考察が本レビューの目玉かと。
話数が少なくKindleサンプルでも本誌の掲載順を確認できた為です。むろん実際の人気との因果関係は不明なので参考程度に。
まんが4コマぱれっと2020年12月号に単行本未収録イラストがあり載せるか迷いましたが、別の商品なので載せませんでした。
2023/11/30 正式公開
2023/11/18〜19,20〜21,27 ロケテストもどき実施